科学・テクノロジー: 2007年10月アーカイブ
いかにして電気が見出され、現代を拓いたか
エレクトリックな科学革命(ディビット・ボダニス著)
<早川書房>定価2,000円+税
目次は次の通りです。
第1部 導線
・辺境に住む男と伊達男―一八三〇年オールバニー、一八三六年ワシントンD・C
・アレックとメイベル―一八七五年ボストン
・トーマスとJ・J―一八七八年ニューヨーク
第2部 波動
・ファラデーの神―一八三一年ロンドン
・大西洋の嵐―一八五八年英国海軍艦船「アガメムノン」、一八六一年スコットランド
第3部 波動機械
・唯一無二の男―一八八七年ドイツ、カールスルーエ
・空中に満ちる力―一九三九年サフォーク海岸
・放たれた力―一九四二年フランス、ブリュヌヴァル、一九四三年ハンブルク
第4部 「石」でできたコンピュータ
・チューリング―一九三六年ケンブリッジ、一九四二年ブレッチリー・パーク
・チューリングの遺産―一九四七年ニュージャージー
第5部 脳、そしてその先
・水のなかの電気―一九四七年イギリス、プリマス
・気分さえもが電気で決まる―一九七二年インディアナポリス、そして今
電気が「流れる」とはどういうことか。
何もないところを伝わる「電波」というものがあることに、
いったい誰がどのようにして気づき、確かめたのか。
ここには数式を知らなくても面白く鑑賞できる、
知的かつ人間的なドラマが脈々と続いています。
当り前のように使っている電気ですが、そこには歴史がありました!
ゲームニクスでインターフェースが変わる
ニンテンドーDSが売れる理由(サイトウ アキヒロ・小野憲史著)
<秀和システム>定価1,800円+税
目次は次の通りです。
1 DSの大ヒットから読み解けること
・大ヒットの秘密
・ゲームニクスの秘密
・ゲームニクスで文化障壁を越える
・「使いにくい」と「使いやすい」とは何か
・テレビゲームのUI設計思想の進化
2 ゲームニクス理論
・ゲームニクス理論の整理
・直感的なUI
・マニュアル不要の操作理解
・はまる演出と、段階的学習効果
3 商品開発への応用
・人間工学・認知工学とゲームニクス
・ウィンドウズとWiiの操作チュートリアルの違い
・知育ソフト分野におけるPCとDSの違い
・HDDレコーダ開発とゲームニクス
・やるべきデザイン、やってはいけないデザイン
4 教育分野への応用
・教育とゲームニクス
・現実の授業とゲームニクスの可能性
なぜ、テレビゲームにハマるのか?
テレビゲームの中に隠された人を
夢中にさせるテクニックがゲームニクスです。
使い方を自然に覚えられる、
使っていくうちに止められなくなる、
ゲームに「ハマる」様に勉強に熱中させる仕組みを
わかりやすく解説してくれる本です。
天才論(茂木健一郎著)
<朝日新聞社>定価1,000円+税
目次は次の通りです。
はじめに―レオナルドという謎
1 レオナルドとその時代
2 描く人
3 絵画という発明
4 天才はみんな万能である
5 「見る」ことは「わかる」こと
6 脳は学び依存症/むすび
レオナルド・ダ・ヴィンチだけではなく、天才はみんな万能です。
あらゆる事象に豊かな好奇心を抱き、
膨大な情報の思いもよらない組み合わせを見つけ出して、
凡人には「ひらめき」としか表現できない発想をする人物を、
人は「天才」と呼びます。
「ひらめき」は単なる突飛な思いつきではなく、
世界に対する人並みはずれた深い理解に支えられたものです。
そのような理解に基づいて、天才は、蓄積された知の遺産から、
生きることの真髄を導き出し、私たちに示してくれます。
個人的に興味のあった
レオナルド・ダ・ヴィンチについての興味深い本です。
今世紀で人類は終わる?(マーティン・リース著)
<草思社>定価1,600円+税
目次は次の通りです。
プロローグ―21世紀に現れる新しい脅威の正体
・人類を不老不死にする技術が人類を滅ぼす?
・二十世紀で人類は終わりかもしれなかった
・だれでも世界を滅ぼせる時代
・人類滅亡を招くテロを防げるか
・破壊的技術の誕生を防ぐため科学をやめる?
・小惑星の衝突で文明が消滅する確率
・人間の活動は地球に何を引き起こすか
・科学実験が宇宙を破壊する?
・哲学的思索が予見する人類の寿命
・「科学の終焉」はどのように訪れるのか
・人類は特別な存在か
・宇宙進出が人類の保険になる?
・エピローグ―二十一世紀の地球は全宇宙にとって特別だ
DNA情報から、ウイルスを合成し、
さらに強力なウイルスへと改造する技術を持った科学者は、
世界に数千人存在し、その数は年々増えています。
もし、通り魔殺人や銃乱射事件を起こすようなタイプの人間が
この技術を習得したら、いったい何が起きるでしょうか?
核戦争や地球温暖化といった、
20世紀から危惧されてきたものとはまったく別の、
予想外の脅威による人類文明終焉のシナリオを、
第一線の物理学者が描き出します。
夏の大敵、蚊への傾向と対策
蚊の科学(荒木修著)
<日刊工業新聞社>定価1,500円+税
目次は次の通りです。
第1章 蚊の生態
・ヒトを咬むから、「カ」
・蚊は昆虫です ほか
第2章 蚊と人とのかかわり―吸血のメカニズムと人を悩ます感染症
・蚊に刺されるとかゆい!
・吸血のメカニズム ほか
第3章 蚊は何に寄って来る?
・呼気の中の炭酸ガス
・飛んで火にいる夏の虫―蚊が誘引される波長 ほか
第4章 蚊から身を守る
・昔から蚊はいやな虫―蚊遣火
今も昔も高級品―蚊帳 ほか
地球温暖化による蚊の生息域拡大と、
蚊による感染症の危険を語った本です。
もう蚊のシーズンは終了した感じですが、
来年の夏に向けての対策を是非!