科学・テクノロジー: 2019年9月アーカイブ

生命の"最後の輝き"を描く哀切と感動の物語

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生き物の死にざま [ 稲垣 栄洋 ]
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目次は次の通りです。

1 空が見えない最期──セミ
2 子に身を捧ぐ生涯──ハサミムシ 
3 母なる川で循環していく命──サケ 

4 子を想い命がけの侵入と脱出──アカイエカ
5 三億年命をつないできたつわもの──カゲロウ
6 メスに食われながらも交尾をやめないオス──カマキリ

7 交尾に明け暮れ、死す──アンテキヌス
8 メスに寄生し、放精後はメスに吸収されるオス──チョウチンアンコウ
9 生涯一度きりの交接と子への愛  タコ

10 無数の卵の死の上に在る生魚──マンボウ
11 生きていることが生きがい──クラゲ
12 海と陸の危険に満ちた一生──ウミガメ

13 深海のメスのカニはなぜ冷たい海に向かったか──イエティクラブ
14 太古より海底に降り注ぐプランクトンの遺骸──マリンスノー
15 餌にたどりつくまでの長く危険な道のり  アリ

16 卵を産めなくなった女王アリの最期──シロアリ
17 戦うために生まれてきた永遠の幼虫──兵隊アブラムシ
18 冬を前に現れ、冬とともに死す"雪虫"──ワタアブラムシ

19 老化しない奇妙な生き物──ハダカデバネズミ
20 花の蜜集めは晩年に課された危険な任務──ミツバチ
21 なぜ危険を顧みず道路を横切るのか──ヒキガエル

22 巣を出ることなく生涯を閉じるメス──ミノムシ(オオミノガ)
23 クモの巣に餌がかかるのをただただ待つ──ジョロウグモ
24 草食動物も肉食動物も最後は肉に──シマウマとライオン

25 出荷までの四、五〇日間──ニワトリ
26 実験室で閉じる生涯──ネズミ
27 ヒトを必要としたオオカミの子孫の今──イヌ

28 かつては神とされた獣たちの終焉──ニホンオオカミ
29 死を悼む動物なのか──ゾウ

すべては「命のバトン」をつなぐためにー
ゾウ、サケ、セミ、ミツバチ...
生命の"最後の輝き"を描く哀切と感動の物語。
面白い切り口の本です。

<印象に残った一文>
「子育てをすることは、子供を守ることができる強い生き物だけに与えられた特権である。」

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