科学・テクノロジー: 2019年12月アーカイブ
変貌するテクノロジーの危機と希望
目次は次の通りです。
第1章 意識ーAIはどこまで信頼できるか(マックス・テグマーク)
(人間を超える知能の開発は可能か?/宇宙物理学者にとって知能とは ほか)
第2章 倫理ーAIに正義は決められるか(ウェンデル・ウォラック)
(世界放浪の末にAIの世界へ/AIがもたらす破壊的なリスクは避けられるか ほか)
第3章 自律ーAIが「心」を持つと何が起きるか(ダニエル・デネット)
(AIは"心を持たない"知的ツールであるべき/「自律性」を持つということは隠し事をするということ ほか)
第4章 進化ーAIで人間は何者になれるか(ケヴィン・ケリー)
(これから起きる二度目の産業革命/AIは「命の延長」であり、自ら創造するシステムだ ほか)
終章 「逆転の発想」がもたらす視界(丸山俊一)
(常識か呪縛か?AIが私たちに認識の転換を迫る/AIとは何か?-情報処理の能力で人間に並ぶ機械 ほか)
「人間vs.AI」を超えた、世界の知性の最先端ビジョン!
急速に進化し続ける人工知能は今後どうなり、私たち人間や社会はそれにどう影響されるのか?
A I万能論や脅威論を超えた先にある、テクノロジーの真のリスクと可能性とは?
物理学、哲学など研究分野の異なる4人の世界的知性が見据える最先端のビジョンを通して、来るべき人類の未来とその対峙法をさぐる書です。
今後の潮流を読む上で参考になります。
<印象に残った一文>
「変化は、気がついた時には、すでに遅い」
文系でもすっきり納得の20話
本書は次のような狙いでつくられました。
「理科の時間に習ったけど忘れてしまったり、理科の授業では『そんなことは当たり前のこと』と決めつけられていたり、『これを扱ってしまうとややこしくなる』といった理由でスルーされてしまったりして、ずっともやもやしている事柄を解決したい......!」
たとえば、電流の直流と交流って、何が違うのか説明できますか?
乾電池では、プラス極、マイナス極があって、電気を使うものをつないだとき、電流はつねにプラス極からマイナス極に流れます。
このように、電流の向きや大きさが変化しない電気を直流といいます。
一方、コンセントからとれる電気は、ある一定の周期でプラスとマイナスが入れ替わって電流の向きが変化し、電圧もその周期で変化しています。
このような電気を交流と呼ぶのです。
そのほか本書では、「高気圧だと晴れるしくみ」「惑星はなぜ『惑う星』なのか」などのモヤモヤがすっきりします。
理科の謎を楽しみながら納得感の得られる一冊です。
目から鱗の情報が満載です。
<印象に残った一文>
「電子の移動方向はマイナスからプラスであっても、電流の方向はプラスからマイナスとされています。」