医学・薬学: 2007年10月アーカイブ
「いのちの柱」を取り戻せ
生きる力(丸橋賢著)
<紀伊国屋書店>定価1,600円+税
目次は次の通りです。
1章 現代日本の不可解を解く鍵
2章 スポーツの成績が伸びた
3章 免疫力が回復した
4章 G型の悲劇
5章 歯はいのちの主柱である
6章 歯が見えると新しい生命観がひらける
7章 歯育・食育は元気の源
8章 健康に生きる四原則
国技の相撲で負けるほど、日本人はなぜスポーツが弱くなったのか。
若者の不登校と不健康、アレルギー増加、異常な犯罪の続発…
現代日本の不可解を解く鍵は何か。
これらの背後に、急速に進行する顎と歯列の退化がありました。
食育の乱れが“いのちの主柱”をゆがめ、心と体にひずみを起こしていたのです。
日本人に広く蔓延する、この退化に対する予防と対策を強く訴えた書です。
歯の大事さを説く本が増えてきましたが、
具体例を挙げての説明は納得ものです。
脳は疲れない
海馬(糸井重里・池谷祐二著)
<新潮文庫>定価590円+税
目次は次の通りです。
第1章 脳の導火線
・生きることに慣れてはいけない
・頭のいい人って、自分の好きな人のことかも? ほか
第2章 海馬は増える
・脳は「べき乗」で発展
・科学者が海馬に惹かれる理由 ほか
第3章 脳に効く薬
・ものを忘れさせる薬
・頭が良くなる薬は、あることはある ほか
第4章 やりすぎが天才をつくる
・一〇〇〇億の細胞からつながる相手を選ぶ
・受け手が主導権を握る ほか
追加対談 海馬の旅
・誤解を招く=魅力がある
・目的はひとつに決めない ほか
脳と記憶に関する、目からウロコの集中対談です。
いわく、「『もの忘れは老化のせい』は間違い」
「30歳を過ぎてから頭は爆発的によくなる」―。
記憶を司る部位である「海馬」をめぐる
脳科学者・池谷裕二のユニークな発想と実証を、
縦横無尽に広げていく糸井重里の見事なアプローチ。
脳に対する知的好奇心を満たしつつ、
むしろオトナの読者に生きる力を与えてくれる、
人間賛歌に満ちた科学書です。