歴史・地理: 2008年8月アーカイブ
「記紀」入門書
日本の「神話」と「古代史」がよくわかる本(日本博学倶楽部著)
<PHP文庫>定価619円+税
目次は次の通りです。
序章 実を定めて、後葉に伝えん 『古事記』『日本書紀』とは何か?
第1章 あなにやし、えをとめを 日本国土を司る神々の営み
第2章 その国を作り堅めよ 出雲の大神による国土開発
第3章 故、此地は甚吉きところ 大和を征した天孫の系譜
第4章 天の下平らぎ、人民栄えなむ 勢力を広げる三輪の王者
第5章 倭は国のまほろば 英雄たちの遠征物語
第6章 国中けぶり発たず 国を富ませた河内の聖帝
第7章 人、天皇を取りつ 武勇の天皇を生んだ大和の動乱
第8章 帝紀および本辞、すでに正実に違ひ 「記紀」を紡いだ人と歴史の時代
『古事記』と『日本書紀』を知らない人はいません。
しかし、『古事記』や『日本書紀』に書かれている内容を、
「知っている」と胸を張れる人はどれほどいるでしょう?
「日本はいかにして誕生したのか?」、
じつは「記紀」と呼ばれるこの二冊こそ、
この疑問に答える一級の史料であり、
その意味で日本人なら常識として知っておきたい書物でもあるのです。
初心者にも理解しやすい「記紀」入門書です。
歴史の真実
数字で読み解く日本史の謎(河合敦著)
<中央公論新社>定価1,500円+税
目次は次の通りです。
古代編
(三種の神器は、本当は二種の神器だった?/藤原京のラッキーナンバーは「九」だった? ほか)
中世編
(鎌倉幕府の摂家将軍と宮将軍はなぜ京都へ追放されたのか/鎌倉六仏教の教祖の一人、遊行上人一遍の驚くべき生涯と教え ほか)/近世編(一六〇〇年に起こった、もう一つの天下分け目の合戦/赤穂浪士は四十六人?それとも四十七人? ほか)
近現代編
(維新三傑の一、木戸孝允(桂小五郎)の生き方/御三家の水戸藩が、紀州藩の城下町和歌山の地名抹殺を企む ほか)
赤穂浪士は本当に「四十七士」か?
秀吉の一夜城伝説はほんとうなのだろうか?
五稜郭は長野県にも存在する?
あなたの知っている歴史の常識は真実ではないかもしれませんよ。
ヨーロッパ諸国家の中世的起源
ネイションという神話(パトリック・J・ギアリ著)
<白水社>定価3,800円+税
目次は次の通りです。
序章 ヨーロッパ・アイデンティティの危機
第1章 毒を含んだ景観―一九世紀におけるエスニシティとナショナリズム
第2章 古代における民族観
第3章 蛮族とローマ人
第4章 新たな蛮族と新たなローマ人
第5章 最後の蛮族?
第6章 新たなるヨーロッパ「民族」に向けて
ヨーロッパの近代ナショナリズムが拠り所とする
国家の「民族的起源」とは何か―。
ローマ帝国解体後の古代末期から中世初期までさかのぼり、
その「神話」の実像を豊富な史料をもとに明らかにします。
かなり硬い本ですが、ヨーロッパ思想の傾向が理解できる本です。
王家の女性たちの姿
古代エジプト女王・王妃歴代誌(ジョイス・ディルディスレイ著)
<創元社>定価3,600円+税
目次は次の通りです。
第1章 初期の王妃たち 前3100‐前2650年―初期王朝時代
第2章 ピラミッド時代の女王・王妃たち 前2650‐前2125年―古王国時代
第3章 混沌と再生 前2125‐前1539年―第1中間期/中王国時代/第2中間期
第4章 帝国の女王・王妃たち 前1539‐前1069年―新王国時代
第5章 王権の衰退 前1069‐前332年―第3中間期/末期王朝時代
第6章 最後のエジプト女王 前3100‐前2650年―マケドニア朝およびプトレマイオス朝時代
王朝時代を通じて「王の妻」や「王の娘」は王以外の王家の男性たちにくらべても、
はるかに重要な役割をはたしました。
なぜ彼女たちは政治・宗教で異例に高い地位を築けたのか?
王家の女性たちの姿を明らかにした画期的な1冊です。
写真が豊富で楽しめますよ!
シーザー坂本竜馬からケネディまで
暗殺の世界史(大澤正道著)
<PHP文庫>定価619円+税
目次は次の通りです。
第1部暗殺の西洋史
第2部暗殺の日本史&東洋史
昨年の12月27日パキスタンの元首相ブット女史が選挙運動中に殺されました。
一般市民も巻き添えに遭い30人あまりが死亡しています。
暗殺は歴史の残滓(ざんし)です。
いかなる要人を暗殺しても歴史の大きな流れを止めることはできませんし、
与える影響は限定的です。
しかし現代を生きる我々は、暗殺者たちが何を考え、
いかなる動機をもち犯行に及んだのか、
またその手口、思想、組織性などをしっかり見極め、
整理・検証しておく必要があります。
なぜならいつの時代も、安易に暗殺を計画し
実行しようとする輩があとを絶たないからです。
歴史の闇に葬られた25の暗殺事件にスポットをあて、
その黒幕の正体を徹底的に追及した書です。
暗殺の舞台裏を垣間見ることで、歴史への影響力をまざまざと感じさせる本です。
3人の生きざま
信長と秀吉と家康(池波正太郎著)
<PHP文庫>定価543円+税
「人間五十年。天下のうちをくらぶれば、夢まぼろしのごとくなり」
と、乱世を疾駆した織田信長。
その夢と理想を受け継ぎ天下を統一した豊臣秀吉。
そして盤石の幕府組織の確立に取り組み、
手にした天下を末永く子孫に伝えた徳川家康。
「時代小説の仕掛人」がリレー式に、
天下統一をなしとげた三代の英傑の戦いと
統治の構図を克明に描き、
等身大の視点で生き生きと彼らの人間像に迫る本です。
日本書紀を覆す反骨のカラクリ
古事記逆説の暗号(関裕二著)
<東京書籍>定価1,500円+税
目次は次の通りです。
第1章 『古事記』偽書説とは何か?
(『古事記』と『日本書紀』はどこが違うのか/なぜ『古事記』が注目されるようになったのか ほか)
第2章 『古事記』と壬申の乱
(なぜ『古事記』は親新羅なのか/朝鮮半島南部の諸国と倭国の思惑 ほか)
第3章 推古天皇と『古事記』の関わりの謎
(『古事記』に隠された三つの謎/なぜ『古事記』は推古朝で終えたのか ほか)
第4章 解き明かされた『古事記』の暗号
(『古事記』の暗号/推古朝はトヨの王家 ほか)
古事記は江戸時代に「再発見」された、古事記偽書説を検証します。
実は日本書紀より後に書かれた?
すべては壬申の乱から始まった、親新羅・親百済という記紀のスタンス、
なぜ、「記」は推古天皇で、「紀」は持統天皇で筆を止めたのか、
天皇の勅命による歴史書がなぜ2種存在しているのか…、
古代史最大の謎と、その驚愕の真相に迫る力作です。