歴史・地理: 2008年9月アーカイブ

生きる知恵としての、修身道徳

忠君愛国の後遺症(水口義朗著)
<扶桑社>定価1,600円+税

目次は次の通りです。

第1章 修身書とは何であったか
第2章 教育勅語のもつ永遠の本質
第3章 現代人のアノミー(無規範)

第4章 若者たちの内面の葛藤
第5章 様々な宗教・思想と進化倫理学
巻末付録 尋常小學修身書 巻一~二

今、なぜ、「修身なのか」。
“日本人がなくしたもの”を蘇生させたい。

野坂昭如を世に送り出し、小田実を育てた
著者が、『修身』に挑みます。

修身の原文はなんだか懐かしさを感じさせ、
自分も日本人なんだなと改めて感じてしまいました。(笑)


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古代史にみる女性天皇

「女帝」誕生の謎(関裕二著)
<講談社>定価1,400円+税

目次は次の通りです。


第1章 女帝とは何か
(激動期に登場した女帝たち/折口信夫「女帝=シャーマン」論 ほか)

第2章 女帝持統の目論見
(兄と弟の微妙な関係/「蘇我」勢力と結ぶ者、反する者 ほか)

第3章 悲劇の女帝皇極
(無視できない古代人の信仰心/即位のいきさつ ほか)

第4章 女帝推古と二つの勢力
(「トヨ」の意味するもの/なぜ女帝の時代で筆を置いたのか ほか)

女帝は中継ぎか?
歴史の曲がり角に登場した推古、皇極、持統…。
三人の女帝の生涯を追い、「女性天皇」の本質に迫る書です。


ちょっと硬めの本ですが、おもしろい古代史です。

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色で読み解く日本の歴史

赤と黒の軍旗が暴く、信長の秘密(木下代里子著)
<ヴィレッジブックス>定価740円+税

目次は次の通りです。


序章 「色」は「人」なり
第1章 古代編
第2章 飛鳥・奈良・平安・鎌倉編

第3章 戦国・安土・桃山時代編
第4章 江戸時代編
第5章 明治・大正・昭和・平成編

光秀の軍旗はどうして水色?
武田軍の戦装束はなぜ真っ赤?
歴史上で使われた色には、実は深い理由があったのです。

日本の歴史上に現れた色を、
色彩心理学で分析してみると、
意外な事実が見えてきます。


色彩心理学から歴史を見てみると結構面白いですよ!


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命と引き替えに守った日本人の誇り

東條英機天皇を守り通した男(福富健一著)
<講談社>定価1,600円+税

目次は次の通りです。


マッカーサーを小さく見せた男
陸軍中将の息子として
愛と奉仕の人、妻かつ子

運命を変えた二・二六事件
東條内閣の誕生
すれ違いの日米交渉

インテリジェンスの戦い
開戦か、交渉か
自衛のための戦争

パリ講和会議とライプツィヒの茶番劇戦争犯罪人を処罰すべし
東條「三つの戦い」
自決未遂の真実

東京裁判始まる
清貧のダンディズム、清瀬一邦弁護人
東京裁判中止の危機

天皇を守るために
マッカーサーに勝利した日
光寿無量の彼岸へ

マッカーサーは日本の無実を知っていた!

戦争犯罪人の汚名を着せられながら
命と引き替えに守った日本人の誇りを記す書です。

一般的な報道とは異なった東京裁判や東條英機像を記した本です。


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反哲学的読書論

昭和とは何であったか(子安宣邦著)
<藤原書店>定価3,200円+税

目次は次の通りです。


反哲学的読書論―三木清「読書論」
1 小説は歴史をどう語るか―フィクションが反覆する“真実”
(黙って兵隊であるものの文学―火野葦平『小説 陸軍』/近代に反覆される親鸞―石和鷹『地獄は一定すみかぞかし 小説暁烏敏』 ほか)

2 アジア主義とは何であったか―昭和日本の中国体験
(「支那事変」とは何であったか―『文藝春秋』昭和十三年新年号/中国主義者橘と国家改造論―橘樸「国体論序説」 ほか)

3 ナショナリズムとは何か―死の哲学
(国民的物語「松阪の一夜」の成立―文部省『小学国語読本』巻一一/「種」の論理・国家のオントロジー―田辺元『種の論理の弁証法』 ほか)

4 沖縄問題とは何か―日米関係の戦前と戦後
(太平洋よ心地よく眠れ―大阪毎日懸賞論文『五十年後の太平洋』/人が其処に住むこと―松島泰勝『琉球の「自治」』 ほか)/小田は其処にいつづけた―小田実を読む

小説は歴史をどう語るか。
昭和日本の中国体験とは何であったか。
死の哲学とは何か。
沖縄問題とは何か。

これまで“死角”となってきた核心的な問い。

時代の刻印を受けた書物を通じて
「昭和日本」という時空に迫る書です。


最近昭和関係の本をよく目にしますが、
丁寧な調査に基づいた本だと思います。


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日米開戦は日本に責任があるのか

誇れる国(中條高徳著)
<WAC>定価933円+税

目次は次の通りです。


第1章 正しく生きる
(他人があって初めて生きるルールを学ぶ/国を基礎として「自己」を確立することが大切だ ほか)

第2章 自分の国に誇りを持とう
(日本人はなぜ、「日の丸」を上げないのか/このままでは「根無し草民族」になる ほか)

第3章 「公」に奉仕するこころを養う
(公に尽くす教育の基本は「しつけ」にある/「教育勅語」が目指したものとは何か ほか)

第4章 志、高く生きる
(「国益を守る」どういうことか/「万国公法」は弱を奪う一道具だった ほか)

第5章 日本人よ、「歴史」と「公」を取り戻せ
(「野蛮人の国」から出発した日本/命をかけて日本の将来のために主張を続けた男 ほか)


ABCD包囲網から「ハル・ノート」まで、
アメリカ側に「日本に無理難題をふっかけ、
イヤといわせて、戦争せざるをえなくする。

しかる後、日本を徹底的に叩きのめす」
という開戦の意図があったと勘繰らざるをえないのです。

日本としては、戦うしか選択の余地のない窮地に追い込まれました。

駐米日本大使を通しての必死の呼びかけに、
アメリカは応えようとする気配さえなかったのです。

はたして日米開戦は日本に責任があるのか。
日本人よ、「歴史の真実」を取り戻せ!
「公」に尽くす人間を育てよ。


内容的にはちょっと偏った傾向を感じますが
国を思う著者の気持ちが伝わる本です。

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