歴史・地理: 2020年6月アーカイブ
繰り返される40年の対立
目次は次の通りです。
第1章 米・イラン相互不信の歴史
第2章 オバマ「核合意」の失敗
第3章 トランプ政権の対イラン戦略
第4章 限界近づくイランの「戦略的忍耐」
第5章 イランを締め上げるトランプ
第6章 イランの「最大限の抵抗」戦略
第7章 軍事衝突に向かう米国とイラン
米国とイランは一九八〇年に断交して以来、四〇年にわたって対立を続けてきた。
トランプ大統領の登場で、その対立は激しさを増し、二〇二〇年一月三日のソレイマニ司令官殺害でピークに達した。
その後も米国の圧力は続き、イランの抵抗も続いている。
危機は去っておらず、両国の対立が軍事衝突に発展する可能性は高い。
なぜ米国とイランはここまで憎しみあい、敵対するのか?
両国の抗争の歴史を振り返り、イランが生存をかけた危険な勝負に出ている危機の実態に迫る書です。
今後の潮流を読むうえで参考になる書です。
<印象に残った一文>
「イランは米国との全面戦争は避けつつも、得意とする非正規戦で米国を苦しめる作戦は引き続き継続すると考えられる。」
"神"の人類史を解明する書
目次は次の通りです。
"神"の似姿を求めて
第1部 伏在する魂
(エデンの園のアダムとイヴ/獣たちの王/樹幹に見える顔)
第2部 人格化された"神"
(狩猟民から農耕民へ/高位の神々/神々の中の最高神)
第3部 "神"とは何か?
(一神教の"神"/三位一体の"神"/すべてに遍在する"神")/万物の創造を司る「一なるもの」
はじまりは4万年前、太古のサピエンスが洞窟の奥深くに残した壁画。
それはなぜ今あるような"神"になったのか。
ネアンデルタールの祭壇、初期サピエンスの壁画、メソポタミアでの文字の発明。
エジプトとギリシャの神々を経て、ユダヤ教、イスラム教、キリスト教へー。
膨大な文献資料の分析から、キリスト教以前のユダヤ教やイスラム教までも取り込み、"神"の人類史を解明する書です。
いろいろな気付きを与えてくれます。
<印象に残った一文>
「人間の脳は(神)を人格化せずにはいられない。」