歴史・地理: 2021年5月アーカイブ
「国家としての日本」はどう生きるか
目次は次の通りです。
第1章 中国はコロナ禍で何を失ったのか
第2章 アメリカは中国を徹底的に叩く
第3章 国際社会は覇権中国と戦えるのか
第4章 日本は「親中派支配」から脱せられるのか
第5章 国家としての日本の覚醒と生き残り
終章 菅首相は覚悟を決めるとき
いま世界を見渡せば、まさに天下大動乱である。
アメリカと中国との衝突が全世界を揺さぶる。
軍事や経済のパワーで世界第一の大国と第二の大国とが正面から対決しようとしている。
しかもその対決に、新型コロナウイルスのアメリカはじめ全世界での大感染という歴史的な異変がからみ、米中激突をさらにエスカレートさせた。
その激突の巨大なうねりは、全世界の既成の秩序を根幹から変える地殻変動のようだ。
本書ではまずこの米中対立が引きおこす世界規模の大課題について、国際ジャーナリストの古森義久氏と門田隆将氏とが、アメリカの要人のメッセージを引きながら、多角的に意見を交わした。
そして本書の後半は、この地殻変動が日本をどう動かし、日本はどうすべきかのオピニオンになっている。
アメリカと中国という二つの国が激突する。その谷間での日本の身の処し方には、国運がかかっている。
アメリカと中国のどちらに身を寄せるのか、という日本の課題は「等距離」とか「橋渡し」などという定型の外交パターンでは乗り切れない。
いまこそ「親中派」の影響力を排除しなければ、国の「独立」が危うくなる。
すでに日本には中国の軍事脅威が迫っている。
尖閣諸島を中国は軍事力を使ってでも奪取しようと、連日のように攻勢をかける。
日本の主権や施政権を骨抜きにする中国の軍事攻勢が目前に迫っているのだ。
本書の最後では、菅首相はじめ、日本の中核をなす政治家、経済人に「対中戦略」において覚悟と決断を促している。
健全な感覚を持った本書の読者の方にも、ぜひ一緒に声を上げて頂きたいと思うのである。
今後の潮流を読むうえで参考になる書です。
<印象に残った一文>
「中国政策をタフなものにしなければならない」
教科書では教えてくれない、ヒトラーの意外な側面
目次は次の通りです。
序章 ケインズも絶賛したヒトラーの経済政策とは
第1章 600万人の失業問題を解決
第2章 労働者の英雄
第3章 ヒトラーは経済の本質を知っていた
第4章 天才財政家シャハトの錬金術
第5章 ヒトラーの誤算
ヒトラーが政権を取るや否や、経済は見る間に回復し、2年後には先進国のどこよりも早く失業問題を解消していたのである。
ヒトラーの経済政策は失業解消だけにとどまらない。
労働者の環境が整えられ、医療、厚生、娯楽などは、当時の先進国の水準をはるかに超えていた。
国民には定期的にがん検診が行なわれ、一定規模の企業には、医者の常駐が義務づけられた。
冷静に客観的に「ヒトラー、ナチスとはなんだったのか、経済政策的な側面から探っていく」というのがこの本の趣旨である。
いろいろなヒントが詰まっています。
<印象に残った一文>
「経済とは理念ではなく、現実である。」