ノンフィクション: 2008年8月アーカイブ

検察と司法システムの変革の歴史

市場検察(村山治著)
<文芸春秋。定価1,857円+税

目次は次の通りです。


第1部 グローバル化の波を
(公取委員長の供述/アメリカの圧力/取引の裏側)

第2部 標的は大蔵省
(大蔵省キャリアに手をかけられず/国税庁を敵にまわすのか/杯をことわらない/ついに聖域へ/石川達紘を「整理」する)

第3部 市場か政治家か
(党費たてかえを追う/自民党の魔法の箱/検事総長は市場にこだわる/日歯連事件捜査異聞/政界捜査は司法制度改革と取引されたか/特捜部長の蹉跌)

第4部 司法取引
(「市場検察」宣言/仲間を売る/劇薬の生まれるまで/切れる刀「司法取引」/市場の番人/市場からの不信/復讐する「改革」)


戦後16代目の検事総長・伊藤栄樹がこう宣言した1986年、
世界は音をたてて変わりつつありました。

日米構造協議などにかかわる中で、
アメリカから始まったグローバル化の波をきっさきでとらえた三人の検事たちは、
やがて、「巨悪」の定義を変える必要があり、
それにしたがって検察・法務組織も変わる必要があると考えるようになります。

伊藤が検察トップだった時代に中堅の法務官僚だった三人の検事が、
検察と司法システムを「変えよう」と志し、
「失われた10年」の90年代を経て権力を掌握し、
激動の2000年代に、それを実現していった過程を描く書です。


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リング・ラードナー・ジュニア自伝

われとともに老いよ、楽しみはこの先にあり(リング・ラードナー・ジュニア著)
<清流出版>定価2,500円+税

目次は次の通りです。

1) 証人席で
2) ボクは神様なんだ、きっと
3) 度重なる家族の不幸 

4) 私はノーマン・メインの妻です
5) 彼は君を小さく見せてしまうよ
6) 甘えの知ったこっちゃない

7) 反攻
8) ひとりのシナリオライターとして
9) われとともに老いよ、楽しみはこの先にあり
10) 最後の生き残り

悪夢の赤狩りの時代、「ハリウッド・テン」のひとりとなり、
投獄されるも「M★A★S★H」でオスカーを獲得。

復活して奇跡を起こした男リング・ラードナー・ジュニアの回想録です。

抱腹絶倒のエピソード満載の本です。


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3人の生きざま

信長と秀吉と家康(池波正太郎著)
<PHP文庫>定価543円+税

「人間五十年。天下のうちをくらぶれば、夢まぼろしのごとくなり」
と、乱世を疾駆した織田信長。

その夢と理想を受け継ぎ天下を統一した豊臣秀吉。

そして盤石の幕府組織の確立に取り組み、
手にした天下を末永く子孫に伝えた徳川家康。

「時代小説の仕掛人」がリレー式に、
天下統一をなしとげた三代の英傑の戦いと
統治の構図を克明に描き、
等身大の視点で生き生きと彼らの人間像に迫る本です。


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