社会・政治: 2009年4月アーカイブ
民間軍事会社が民主主義を蝕む
戦争サービス業(ロルフ・ユッセラー著)
<日本経済評論社>定価2,800円+税
目次は次の通りです。
第1章 ビジネスとしての戦争
(世界中で暗躍する「新しいタイプの傭兵」/民間軍事会社―新しいサービス業種/多彩な発注者―「強い国家」、ビッグビジネスから反乱軍まで/武力の世界市場で暗躍する民間軍事会社―四つのケーススタディ)
第2章 グローバル化と「新しい戦争」
(戦争業、その小史/東西紛争の終結―軍事サービス業の枠組みの変化/パトロン・クライアント体制と闇経済―安全保障を求める新しい需要の展開)
第3章 危険な結果
(戦闘的な協力関係―経済と民間軍事会社/管理不可能―西欧諸国での武力の民営化/見せかけの安全―「弱い国家」での国民総売出し/人道支援団体―軍事力の陰で)
第4章 民間軍事会社抜きの紛争解決は?
(暴力市場か暴力独占か/危機の防止と平和の確保)/終わりに 民主主義をまもるためにはなにが必要か
軍や警察が担うはずの任務を遂行するのは、
会社職員で、
敏腕マネージャーやコンピュータ、
衛星放送の専門家までいるのです。
軍事関連の多くはサービス業になったのです。
民間軍事会社(PMC)抜きの危機防止と平和確保を模索する書です。
戦争産業の現実は愕然とするものですが
個人的には現実を知ることは大切なことだと思います。
何が起こっているか?これからどうなるか?どう対応すべきか?
大恐慌入門(朝倉慶著)
<徳間書店>定価1,200円+税
目次は次の通りです。
第1章 世界はこれから未曾有の大恐慌に突入する
(世界経済の大混乱は、この先もっとすごいことになっていく/デリバティブが大量破壊兵器に変わったことに、専門家ですら気づいていない ほか)
第2章 このスーパーバブルの崩壊はもう誰にも止められない
(場当たり的対応を繰り返したポールソン財務長官の罪と罰/もはや避けられなくなったハルマゲドン・シナリオ ほか)
第3章 資本主義の崩壊がこれから始まる
(『断末魔の資本主義』の予言が的中した/LTCMがデリバティブ崩壊の先駆けだった ほか)
第4章 日本は世界とともに沈むのか?
(54年ぶりに起こった2つの出来事/驚き呆れた三菱UFJのモルガン・スタンレーへの出資 ほか)
終章 この大恐慌をどう生き抜くか
(相場を読む「カン」のない人はこの経済危機で損をするだけ/楽観論にしがみついても、それは自らの足をひっぱるだけ ほか)
さあ、どうする?
2009年から大恐慌の本当の恐怖が始まります!
これまでは「春の散歩道」なのです。
これからデリバティブ6京円というスーパーバブルが破裂します。
世界を襲う「100年に一度の津波」にどう備えるか。
いま必読の大恐慌サバイバルマニュアルです。
今までの不況が序ノ口と言うのは恐ろしい話ですが
この本を読むと現実を目の当たりにして愕然としてしまいます。
とはいっても現実を知るためにも読んで頂きたい本です
「10年後」を生き抜くためのヒント
再生日本(田原総一朗著)
<講談社>定価1,600円+税
目次は次の通りです。
第1章 環境問題
(『不都合な真実』は真実か/世界を襲う異常気象 ほか)
第2章 教育問題
(教育を「殺した」のは誰か?/目的は「脱ゆとり教育」 ほか)
第3章 金融危機とサブプライム問題
(アメリカ人を支配していた住宅神話/アメリカの大転換 ほか)
第4章 官僚問題
(すべて処理するには三〇年かかる/年金記録の根本的な誤り ほか)
日本というシステムを熟知したジャーナリストが提案する、
日本生き残りのためのロードマップです。
「10年後」を生き抜くためのヒントが満載の本です。
今後の日本を考えていく上でいろいろと参考になることが満載です!
堺屋太一かく語りき
大激震(堺屋太一著)
<実業之日本社>定価1,600円+税
目次は次の通りです。
第1章 日本の凋落
―今こそ「明治維新的改革」を
第2章 日本とは何か
―歴史分析から日本のあるべき姿を探る
第3章 「団塊の世代」が日本を変える!
―過酷な世界競争に打ち勝つ大きな存在
第4章 知恵の時代こそ、「個性」が大切
―「世界唯一」で地域を興す
第5章 大きく人類文明が変わる局面に来た
―文明の先駆けは芸術にあり
第6章 世界を創った男チンギス・ハンに学ぶ
―見えてきた基軸通貨米ドルの行方
最終章 新代「知価社会」の誕生
―世界危機脱出の唯一の方法
日本の凋落が止まりません。
近代工業化社会は終焉し、新しい知価社会が誕生する現代には、
明治維新的な大改革が必要と説く著者が、
世界経済大混乱の「解決」の糸口を説く書です。
日本復興のためのヒントが満載の本です!
世界一簡単な金融政策の入門書
この金融政策が日本経済を救う(高橋洋一著)
<光文社新書>定価740円+税
目次は次の通りです。
第1章 金融政策とは
第2章 金融政策の理論的根拠
第3章 物価とは―原油高騰で物価は上がるのか?
第4章 インフレ目標
第5章 金融政策と株価の関係
第6章 金融政策と為替
エピローグ 世界同時不況にどう立ち向かうか
世界一簡単な金融政策の入門書です。
数式を使わず、
平易に、
高校生でもわかるようにした本です。
なぜ今、
金融政策が重要なのか、
財政政策だけではダメなのか、
そして、
なぜ金利を上げてはダメなのか、
本書を読めば理解できます。
「世界の工場」のカラクリ
中国貧困絶望工場(アレクサンドラ・ハー二―著)
<日経BP社>定価2,200円+税
目次は次の通りです。
はじめに 妖しい魅力
第1章 路線変更
第2章 五ツ星工場
第3章 労災コスト
第4章 一攫千金を夢見て
第5章 立ち上がる労働者
第6章 従業員寮八一七号室の娘たち
第7章 損得勘定と社会的責任
第8章 新モデル工場
第9章 チャイナ・プライスの将来
多発する労災、
搾取工場、
「ガン村」…
元フィナンシャル・タイムズ特派員が明らかにした
「世界の工場」の衝撃ルポです。
この金融危機で一番有利な国は日本だ!
千載一遇の大チャンス(長谷川慶太郎著)
<講談社インターナショナル>定価1,600円+税
目次は次の通りです。
第1章 日本は今、千載一遇の大チャンス
(どうして日本は「金融危機」を避けられたのか/世界に先んじて「バブルの崩壊」を克服した日本/日本の製造業の「技術力」はどこから来るのか/世界最大の機械工業を持つ日本の底力)
第2章 米国主導体制はゆらがない
(「余裕資金」はなぜ生まれたか/自由経済は必然的に「行き過ぎ」を生む/二一世紀も「米国主導の一極支配体制」は続く)
第3章 金融危機は不均衡を生む
(金融市場の「国際化」で被害が拡散した/新興国への打撃は国をゆるがす/経済活動全体が危機に陥っている/国際機関の役割)
第4章 これからの世界経済を想定する
(成長力はどこから来るか/米ドルが支える世界の経済活動/二一世紀は人類に大変明るい時代)
この金融危機で一番有利な国は日本だ!
「日本株」はかならず大きく買い直される。
米国主導体制はゆらがず、
日米枢軸の世界経済は21世紀の人類に大変明るい時代をもたらす。
著者の主張をじっくりとお読み下さい!
近代第3の革命の行方
アメリカ後の世界(ファリード・ザガリア著)
<徳間書店>定価1,700円+税
目次は次の通りです。
第1章 「アメリカ以外のすべての国」の台頭
第2章 地球規模の権力シフトが始まった
第3章 「非西洋」と「西洋」が混じり合う新しい世界
第4章 中国は“非対称的な超大国”の道をゆく
第5章 民主主義という宿命を背負うインド
第6章 アメリカはこのまま没落するのか
第7章 アメリカは自らをグローバル化できるか
世界は今、近代に入って3度目のパラダイム転換に直面しています。
アメリカ一極支配の構造が、着実に崩れようとしているのです。
これはアメリカの凋落ではありません。
「その他すべての国」の台頭なのです。
アメリカが自信を失う一方で、
途上国経済は衰えを見せず、
中国・インドといった新興の大国は
影響力とナショナリズムを強めています。
すなわち反アメリカではなく、
「アメリカ後」の世界が築かれつつあるのです。
いったい、この「近代第3の革命」は、
私たちに何をもたらすのか?
今後の行方を見通す本です