社会・政治: 2009年9月アーカイブ
軌跡と証言
ある凡人の告白(塩川正十郎著)
<藤原慮店>定価1,500円+税
目次は次の通りです。
1 証言
(通商産業省政務次官時代─一度は涙をのむも、第二次田中内閣で対米交渉や公害問題に取り組んだ/官房副長官時代─命がけで労働交渉とハイジャック事件に向き合う/運輸大臣時代─国鉄再建と第三セクター化、関空着工など腰を据えて難問に向かった/文部大臣時代─教育現場を知ろうと膝詰め談義。「校長先生への手紙」を記した/党税制会長時代─バブルの狂乱を抑えるのは、税か総量規制か)
2 断章
(小泉構造改革とは何だったのか)
3 提言
(関西空港のこれから/政治改革を訴える/社会保障の充実について/不況対策と金融)
小泉内閣の財務大臣を最後に、
惜しまれながら政界を離れた“塩爺”が
一人の「凡人」として歩んできた半生を振り返り、
政治の今を鋭く斬ります。
戦後政治の生き証人“塩爺”が語る書です
日本政治の実態を垣間見れる本です。
幸せの智恵
幸福王国ブータンの智恵(アスペクトブータン取材班)
<アスペクト>定価1,580円+税
目次は次の通りです。
ブータンが幸福王国と呼ばれる理由
1章 大きな国はめざしません 政治編
(GNPよりGNHが大事です。/ゆっくり近代化しています。 ほか)
2章 お金持ちにはなりません 経済編
(巨大なダムはつくりません。/地下資源は、堀りおこさないことにしています。 ほか)
3章 自然を守ることがいちばん大事です 社会編
(国民の多くが幸福だと感じています。/貧しくても学べるように、教育費はただです。 ほか)
4章 ゆっくり幸せになります 暮らし編
(家を継ぐのは女性です。/みんな、三世代、四世代の大家族です。 ほか)
中国とインドにはさまれた大ヒマラヤ山脈の南麓に、
ブータンという百年前から続く王国があります。
他国との交流もあまりなく、
ひっそりと暮らしてきた農業国です。
そのブータンの第四代国王が発案したGNH(グロス・ナショナル・ハピネス)が、
世界じゅうから注目されています。
国民総生産ならぬ「国民総幸福」。
近代化を急がず、
自然や伝統文化を守り、
みんなでしあわせになろうという考え方です。
チベット仏教に支えられたこのGNHの理念を実現しようとしているブータンで、
その「幸せの智恵」を探してきた書です。
ブータンの人々の笑顔が印象的な書です。
グローバル金融はなぜ破綻したか
世界はカーブ化している(デビッド・スミック著)
<徳間書店>定価1,800円+税
目次は次の通りです。
はじめに フラット化しない金融世界
1 世界の終わり
─二〇〇七年、世界金融危機が始まった
2 危険なマネーの大海
3 世界経済のトラブルメーカー
─プライベート・エクイティ・ファームとヘッジファンド
4 マフィア、ドラゴンに乗る
5 “失われた一〇年”という日本の教訓
6 諸行無常
─一九九二年のポンド危機
7 中央銀行の危ない綱渡り
8 アメリカ人は階級闘争に夢中
9 この大変動時代を生き延び栄えるために
グローバル金融の最前線で30年以上活躍してきた著者が見たもの。
それは、
世界を暴走する投資マネーであり、
“奥の院”が支配する不透明な中国金融システムであり、
影響力を失った中央銀行の苦闘、
強欲につき動かされるヘッジファンド群だった。
それらが絡まり合い、
世界は危険なほど変動しやすくなっています。
そして勃発した世界金融危機。
いまや市場への信頼は完全に失われ、
各国は保護主義や規制を強めかねません。
はたしてグローバル金融は生き残れるのか?
世界屈指の投資戦略家が、
世界金融システムの驚くべき現実を活写します!
2009年度アクシオム・ビジネスブック賞受賞書です。
世界経済の潮流を判断するのに参考となる書です。
食糧は、本当は余っている!
「食糧危機」をあおってはいけない (川島博之著)
<文藝春秋>定価1,095円+税
目次は次の通りです。
第1章 「爆食中国」の幻想
第2章 「買い負け」で魚が食べられなくなる?
第3章 二一世紀、世界人口は減少に転じる
第4章 生産量はほんとうに限界か?
第5章 「バイオ燃料」の嘘
第6章 繰りかえされる食糧危機説
第7章 ほんとうの「食糧問題」とは?
食糧問題をシステム工学で分析した書です。
「食糧は、本当は余っている!」
BRICsの経済成長、
人口爆発、
生産量の限界、
「買い負け」、バイオ燃料、
食糧自給率…
食糧危機の俗説を一網打尽にする書です。
目からうろこの情報が満載の本です!
どのような制度改革が望ましいのか?
資本主義の暴走をいかに抑えるか(柴田徳太郎著)
<ちくま新書>定価780円+税
目次は次の通りです。
序章 市場と制度
第1章 市場は効率的か?
第2章 市場は公正か?
第3章 大恐慌はなぜ起こったのか?
第4章 資本主義の黄金時代
第5章 黄金時代はなぜ終わったのか?
第6章 平成不況はなぜ長期化したのか?
第7章 アメリカ型「証券化」資本主義の破綻
終章 「市場と社会」の調和をめざして
2008年秋に発生した金融危機が如実に示したように、
資本主義は不安定で不公正な取引を生み出す要素を抱え込んでいます。
この問題に対処すべく、
人々はこれまでさまざまな「制度」を生成進化させてきました。
現在の世界的経済危機にいたるまでの市場と制度の進化を丹念にたどりなおし、
今後「市場と社会」の調和を図るためには
どのような制度改革が望ましいのかを提言する書です。
資本主義の仕組みを理解するには参考になる書だと思います。
政治学の基礎からよくわかる!
基礎からわかる政治学(中村昭雄著)
<芦書房>定価2,900円+税
目次は次の通りです。
政治とは何か
政治学の歴史
行動論的政治学とその発展
政治と権力
支配の正当性
権力構造
政治的リーダーシップ
政治思想とイデオロギー
デモクラシーの理論
現代社会における国家〔ほか〕
政治の思想・理論、
制度、
政策など、
この1冊で政治学の基礎からよくわかります。
ユニークなコラムやわかりやすい図表・資料、
充実した約200冊の文献案内など
類書にない豊富な知識を満載してあります。
政治学をきちんと理解したい方には
参考になる本だと思います。
真のリーダーが心得るべき20の要諦
人はなぜオバマに魅せられるのか?(八幡紕芦史著)
<PHP>定価1,400円+税
目次は次の通りです。
第1章 人と人を融和させる
(多様性を秘めた魅力/人種を超えた魅力/協力関係を築く魅力/現実的な理想主義者の魅力)
第2章 人を巻き込む
(ファシリテーターとしての魅力/多様な人材を巻き込む魅力/人をその気にさせる魅力/誠実さと冷静さの魅力)
第3章 聴衆を熱狂させる
(カリスマの魅力/計算しつくされた魅力/考えぬかれた演説シナリオの魅力/レトリックの魅力/情熱がほとばしる魅力)
第4章 最先端を走る
(先進性の魅力/若者を虜にする魅力/繋がる魅力/市民参加の魅力/サイバー・ガバメントの魅力)
第5章 アメリカン・ドリームを体現する
(アメリカン・ドリームの魅力/ファースト・レディの魅力)
オバマ型・ニューリーダーだけが今ここにある危機を救える!
世界的な人気を誇るオバマ大統領
その魅力をリーダーのあるべき姿として紹介する書です。
オバマ人気の秘密を垣間見れる書です!
「ポスト経済危機」の驚くべき世界
日本は「掃き溜めの鶴」になる(長谷川慶太郎著)
<PHP>定価1,400円+税
目次は次の通りです。
第1章 経済危機の本質を見誤っていないか
第2章 デフレとは何か
第3章 二十世紀の特徴─戦争と革命が連続した時代
第4章 二十一世紀の世界─インフレからデフレへの転換
第5章 日本の先駆性─戦後の改革とその成果
第6章 日本経済の「不況抵抗力」
「世界デフレ」で物価は半減。
それでも日本経済は繁栄する。
現場主義のエコノミストが描き出す
「ポスト経済危機」の驚くべき世界です。
日本経済の光明を感じさせる本です!