社会・政治: 2010年1月アーカイブ
世界経済情勢
金融無極化時代を乗り切れ!(丹羽宇一郎著)
<文藝春秋>定価1,143円+税
目次は次の通りです。
第1章 我等「愚かなる動物」が起こした国際金融危機
(金融危機の淵源はニクソン・ショックにある/「腐った肉の混じったコロッケ」が世界中にばら撒かれた/「根拠なき熱狂」が弾け飛んだ/消えてしまった大手の投資銀行/「底値」というものをどう捉えるか/「もうはまだなり、まだはもうなり」/人間ほど非合理的な判断をする生き物はいない:いかなる経済学も答えを出してはくれない/資本主義の暴走を止めるのは「倫理」しかない/汗出せ、知恵出せ、もっと働け!/オバマボンドの可能性/ドルに代わる基軸通貨はあり得るか/無極化の時代、漂流するリーダーシップ/「金融安定化フォーラム」を強化せよ/日本という船は、沈没寸前だ)
第2章 日本は借金大国から脱却せねばならない
(ナンバーワン借金大国・日本/パッチワーク的改革で終わらせるな!/官僚組織は独占企業体である/変わる社会。変わらぬ行政/誰も歩かない歩道は、心を冷えさせる/地方でもできることは地方で行え!/地方は自立の精神を持て!)
第3章 何度でも繰り返す。日本には「人と技術」しかない
(「食い逃げ世代」と言われないために/二十一世紀は若者の時代だ/「心の鎖国化」が起きている/人と社会のつながり「ソーシャルキャピタル」を見直せ/「水戦争」はすでに始まっている?/お米だけは絶対に譲ってはならない!/農業は科学の結集である/「High Quality Society」を目指せ!/日本が力を発揮すべき温暖化問題/「混血主義」でアジア市場を狙え!/今こそ日本に「強力なリーダーシップ」を/世界と伍していくために「知恵」を絞れ!)
日本には丹羽宇一郎がいる!
リーマン・ショックからオバマ就任演説まで激動の4ヵ月を熱血分析、
ビジネスマン待望の世界経済情勢論を一挙公開した書です。
個人的に尊敬している著者が
世界経済情勢をわかりやすく解説してくれます。
新聞等では知ることのできない本質を理解できる本です。
複雑化するネット犯罪のワナ
クリックしたら、こうなった(多田文明著)
<マディアファクトリー>定価1,000円+税
目次は次の通りです。
第1章 無料占い相談のカラクリ!
─新たなるネット詐欺
第2章 女性から援助金をもらえる!?
─出会い系サイト
第3章 「すぐに儲かります!」の真相
─情報商材ビジネス
第4章 SNSで誘われた名刺交換会
─マルチ商法
第5章 チャットでヒーリング体験!
─セミナーの勧誘
第6章 代金を振り込んだのに音沙汰ナシ
─オークション詐欺
第7章 突然パソコンがおかしくなった
─迷惑メール&ウイルス
第8章 メールで相談を受けたら、こうなった
─消費者センターの現状
人妻とセックスしてお金がもらえるってホント!?
「迷惑メール」
「出会い系サイト」
「マルチ商法」etc
『ついていったら、こうなった』の著者が、
複雑化するネット犯罪のワナに自ら飛び込んだ書です。
便利なネットですが
危険な罠もいっぱいです。
著者自らが、実体験したレポート書です。
自ら失敗しなくても学べて便利です!!
大恐慌を逆手にとる超投資戦略
2010年世界経済大予言(松尾民輔・増田悦佐著)
<ビジネス社>定価1,500円+税
目次は次の通りです。
第1章 オバマの賞味期限は二〇一〇年で終わる!?
第2章 さらば金融立国!製造業こそが日本と世界を救う
第3章 日本の個人投資家はこんなにすごい!ダウ四〇〇〇ドル、日経平均株価は四〇〇〇円になる!
第4章 金価格は一トロイオンス三〇〇〇ドルを目指す!?
第5章 為替、債券、原油、穀物はこう変わる!
終章 やっぱり日本は正しかった!覇権は日本に転がり込んでくる
オバマの賞味期限はいつまでか?
ダウ4000ドル、
日経平均4000円!?
金価格は3000ドルを目指す!
最後に勝つのは、
日本の投資家だ。
カリスマ2人が大胆予測する書です。
実績のある著者の予言だけに見逃せませんよ!
数字で見えるこの国の今、そして未来。
日本がもし100人の村だったら(池上彰著)
<マガジンハウス>定価952円+税
目次は次の通りです。
人口減少
少子高齢化
外国人
人口と富の集中
産業
地方と国
NPO
教育
消費
宗教
世帯
未婚、離婚
雇用と収入
社会保障、富の再分配
医療、福祉
犯罪、自殺
住宅
メディア、通信
エネルギー効率
バーチャル・ウォーター(仮想水)
農林水産、自給率
低炭素社会
コミュニティ
どうなる、ニッポン?
数字で見えるこの国の今、
そして未来。
少子高齢化、
単身・未婚化、
農業、
雇用、
医療、
教育、
社会保障、
低炭素社会、
コミュニティ…。
以前話題になった100人の村の形式で
日本の抱える問題点を指摘します。
数字で表すと日本の課題がよくイメージできます。
リスク・リテラシーを磨く
会社に人生を預けるな(勝間和代著)
<光文社新書>定価740円+税
目次は次の通りです。
第1章 会社に人生を預けるな
(終身雇用制は現代の小作農、または奴隷制/終身雇用制とワーク・ライフ・バランス/さまざまな歪みの原因/女性は働きにくく、若者は報われない)
第2章 リスク・リテラシーを磨く
(なぜ、貯蓄から投資が進まないのか/日常生活に潜むリスク/リスクは常に偏在する)
第3章 「お上」に人生を預けるな
(「お上」中心主義/日本の巧みな支配構造/現代資本主義が抱えるリスク/リスクを予見する能力)
第4章 21世紀のパラダイムシフト
(人生はコントロールするもの/日本が導入すべき三つのもの/よりよく生きるために/問題解決の鍵)
日本が停滞する「すべての原因」は終身雇用制度にあり。
このままでは、
袋小路の状況が続くと考えられる日本において、
個々人は、
企業は、
国は、
何を考えなければならないのか?
将来に向けた新しい意識を得るための、
具体的提案の書です。
著者らしい切り口の提言書です。
歯切れのよい文章はテンポ良く読めます。
リスクリテラシーの考え方は参考になると思います。
勝負は二〇一一年
凄い時代(堺屋太一著)
<講談社>定価1,600円+税
目次は次の通りです。
序章 本書の主張
(世界不況なお止まず─勝負の年は二〇一一年/世界は変わる─知価社会vs.工業社会/今こそ「改革」─日本の将来)
第1章 未曾有の一年─失われた一〇年
(空虚な大宇宙─国際金融/すべての根源は「知価革命」/「失われた一〇年」の経験/世界は変わった─日本は遅れた)
第2章 世界大不況の背中を読む
(アメリカは「末期不況」─「チェンジ」のあとの体制を探る/ヨーロッパ─発展途上の成熟社会/中国は「初期的調整」─谷は深いが期間は短い/世界新構造─BRICsとG20)
第3章 世界は何を間違えたのか
(金融市場は野獣の楽園/世界を動かす商品取引所/最大の難物─石油/「失敗」を繰り返さないために)
第4章 偽りの一〇年
(なぜ日本は最悪なのか/偽りのグローバル化/偽りの成長)
第5章 今こそ、「明治維新」的改革を
(公務員を「身分」から「職業」へ/地方分権─「ニア・イズ・ベター」の発想/「財政」は最後の改革/教育の目的を変える─知価社会で生きられる日本人を/日本の岐路─楽しいグローバル化を結び─不況と高齢化こそ日本の好機)
世界大不況未だ止まず。
日本は政治混乱、
官僚頽廃。
「二番底」のあとには、まったく新しい世界が!
そのときに勝ち栄える道は?!
など、
現状と将来への道筋がはっきりとわかる書です。
知価社会を提唱した著者が
今後の時代の流れを予測する書です。
ちょっと難しい部分も多々ありますが
潮流を読む上では非常に参考になる書です。
アメリカ医薬品研究開発の裏側
新薬ひとつに1000億円!?(メリル・グズナー著)
<朝日新聞出版>定価1,600円+税
目次は次の通りです。
第1部 基礎研究とバイオテクノロジー革命
(エポたんぱく質からベストセラー薬「エポジェン」誕生/法が希少疾病薬を儲かる薬へ!?/ゲノム解読狂騒)
第2部 応用研究、エイズ、がん
(公的資金で民間企業が新薬開発/公的資金開発薬と政府の薬価介入/画期的新薬誕生の舞台裏/がんとの闘い三〇年)
第3部 停滞する製薬業界
(氾濫する模倣薬/新薬一つあたりの研究開発費が八億ドル!?/製薬開発の未来)
「画期的新薬」は、かんたんには生まれません。
どのように発明・開発され、
いかなるコストでわれわれの元に届くのか?
グローバルな巨大な医薬品業界での製薬開発をめぐる
政府、
企業、
研究者、
そして
患者たちの攻防戦に医療ジャーナリストが迫り、
内実を報告します。
いや~医薬品業界の裏側はすごいです!
個人的には薬はあまり好きではないのでめったに飲みませんが
ますます薬から遠ざかりそうです。(笑)
闇社会の死闘
ヤクザから「狂犬」とよばれた男 銀総会「闇の掟」編(参武狼著)
<宝島社>定価1,300円+税
目次は次の通りです。
第1章 銀総会VS中国マフィア
(外国人の犯行?じつは銀総会の仕業/毎日が戦場、殺るか殺られるかの死闘/皆殺しにしてしまう中国マフィア/見えないはずのものが見えるマフィア/体に残るナイフの大きな傷跡、撃たれた傷跡)
第2章 指詰めだけでは甘すぎる、容赦なく腕を切り落とす!
(二度目はないと思え!/倒れた奴は見捨ててしまえ!/残党は残さず潰す!/殺られたら殺り返せ!)
第3章 闇組織VS警察(闇から現われ、闇に消えるウラの世界/闇の中でどう銀総会が存在したのか/外国人マフィアを殺っても事件にはならない/闇の世界での争いは、やった者勝ち)
第4章 付き合うヤクザ 付き合わないヤクザ
(ヤクザを食いものにする/ヤクザの限界/蹴り倒した組長の御膳/仁義などいっさい通用しない/大物組長たちの意外な素顔)
第5章 俺の名前を悪用して稼ぐ強者
(生きるか死ぬかの一発勝負/武器の密輸、売買/月に一億円の遊び金/拷問にかけられた奴/ギャングスターの結末)
ヤクザを手玉にとる一方で、
銀総会の皆殺しを狙う中国をはじめとする
外国人マフィアと繰り広げられる
闇社会の死闘を描きます。
闇世界を描いた書ですが
想像を絶する凄い世界です。
さらに、著者の生きざまは本当にすごいと思います。
学ぶ事も多い本です。
生きていれば、一度はもめごとに巻きこまれる!誰でも
裁判のしくみが面白いほどわかる本(伊藤良徳著)
<中経出版>定価1,200円+税
目次は次の通りです。
第1章 裁判のキホンを押さえよう!
(裁判の種類は?/誰が裁判をするの? ほか)
第2章 誰もが身近!これで民事裁判
(民事裁判を起こすには?/訴えられたらどうなる? ほか)
第3章 民事裁判はこうして行われる
(民事裁判の進み方/何が証拠になるの? ほか)
第4章 知っておきたい刑事裁判の入り口
(逮捕されたらどうなるの?/家族との面会や差し入れはできる? ほか)
第5章 刑事裁判はこうして行われる
(どうすれば保釈されるの?/刑事裁判の進み方 ほか)
生きていれば、
一度はもめごとに巻きこまれる。
誰でも知っておきたい必須の35項目です。
裁判員制度の導入により
裁判に関する興味がわいている方も多いかと思います。
(私もそのうちの一人ですが・・・)
裁判の概要を掴むにはわかりやすい本だと思います
鳩山家百五十年
鳩山一族その金脈と血脈(佐野眞一著)
<文藝春秋>定価900円+税
目次は次の通りです。
はじめに 「宇宙人」宰相の誕生
第1章 自民党政権に幕を下ろした“弟鳩”
第2章 幕末に始まる秀才の系譜
第3章 鳩山一郎の虚像と実像
第4章 「音羽御殿」を守った烈女たち
第5章 保守合同と保全経済会事件
第6章 誰も書けなかった鳩山金脈
第7章 地下足袋“ファウンダー”石橋正二郎
鳩山由紀夫という
「宇宙人」宰相の誕生は、
この国に光明をもたらすのか、
それとも厄災をもたらすのか?
その答えのヒントはすべて、
鳩山家百五十年の血脈と
金脈の歴史の中に埋まっています。
マスコミ報道で走ることのできない
鳩山家の歴史を知ることのできる本です。
宇宙人総理の素顔に迫ることができますよ!
経済を良くする方法を考える
竹中教授の14歳からの経済学(竹中平蔵著)
<東京書籍>定価1,200円+税
目次は次の通りです。
1 「経済」に興味を持つ君たちへ
─「経済」とはなにか?
2 驚異的な成長を遂げた日本
─日本経済120年の歩み
3 問題はなにか?その解決策は?
─What’s the problem?What’s the solution?
4 経済を良くする方法を考える
─競争と機会の平等
5 「売りたい気持ち」と「買いたい気持ち」
─経済分析の基本的枠組み
6 経済の成長に必要なこと
─労働・資本・技術について
7 君たちが生きる社会
─グローバリゼーションとデジタル化
日本経済のなにが問題なの?
解決策はあるの?
若いあなたと忙しいあなたのための“わかる”経済入門書です。
とっつきにくい経済学をわかりやすく説明してくれていますので
入門書としては使える本です!
一度もブレなかった士(サムライ)の告白
七人の政治家の七つの大罪(平沼赳夫著)
<講談社>定価1,600円+税
目次は次の通りです。
第1の大罪 小泉純一郎の「郵政民営化」
第2の大罪 竹中平蔵の「市場原理主義」
第3の大罪 安倍晋三の「お友達内閣」
第4の大罪 福田康夫の「無気力」
第5の大罪 小沢一郎の「変節」
第6の大罪 麻生太郎の「パフォーマンス」
第7の大罪 平沼赳夫の「無力」
永田町の奥の院で目撃した裏切り。
日本沈没の「戦犯」とは誰か!?
一度もブレなかった士(サムライ)の告白です。
著者自身を含めた7人の政治家を一刀両断に斬ります。
自分自身の勉強不足のために、
著者の事は郵政民営化に最後まで反対して
自民党を離党した政治家程度の知識しかありませんでしたが、
この本を読んでみると、
とっても骨のある政治家だと感じました。
このような政治家がもっともっと出てきて欲しいと思います。