社会・政治: 2020年7月アーカイブ
「不人気学科教授」奮闘記
目次は次の通りです。
序章 「大学崩壊」と嘆いても始まらない
第1章 未来ある高校生に必死でPR
第2章 市民にも「理科」に馴染んでもらおう
第3章 「学生指導」はテンヤワンヤ
第4章 大学という「組織」の経営は悲喜こもごも
終章 「研究」は一人では成し遂げられない
教授の仕事は、"研究"と"講義"だけではない。
高校生や予備校生、さらには市民への"広報活動"の仕事。
法人組織の一員として担当する"管理運営"の仕事。
そして、研究に付随する、科研費の確保や産学連携、学生への生活指導や文章添削...。
教授はただの研究者ではなく、"勤め人"であり、"教育者"である。
目から鱗の情報が満載です。
<印象に残った一文>
「助教授、または教授の仕事の中身は、4つに分けられる。「研究」「教育」「広報活動」そして「管理運営」である」
「2045年問題」と新たな人種戦争
目次は次の通りです。
第1章 多数派支配の終焉で追いつめられる白人たち
第2章 移民、有色人種を攻撃する大統領
第3章 白人至上主義、極右テロの脅威
第4章 世界に広がる反移民主義と過激思想
第5章 白人支配の維持か、多文化主義の実現か
第6章 多文化主義は日本にとっても重要な課題
2045年、アメリカの白人はついに少数派になる。
そのことへの恐怖心が、アメリカ白人をトランプ支持に駆り立てる。
アメリカで共生社会は実現するのか?
人種問題をはじめアメリカ社会を30年以上にわたり取材してきたジャーナリストが放つ衝撃の書。
今後の潮流を読むうえで参考になる書です。
<印象に残った一文>
「白人の多数支配の崩壊は、「米国人になるとはどういうことか」というアイデンティティの基盤を揺るがしかねない重大な問題」
山本太郎とれいわ新選組
目次は次の通りです。
山本太郎
舩後靖彦
木村英子
野原善正
蓮池透
安冨歩
三井義文
辻村千尋
大西恒樹
渡辺照子
れいわ新選組は、大手メディアから黙殺されながらも、比例特定枠で重度障害者2名を国会に送り出し、今まさに永田町で旋風を巻き起こしている。
本書では、「総理になる」と公言して憚らない山本代表が党立ち上げの経緯、常識破りの選挙戦の舞台裏、そして注目の「次なる一手」を綴る。
さらに、議員となったふたりを含む参院選の候補者全員のベストスピーチとロングインタビューを収録。
この一冊で"れいわ旋風"のすべてがわかる!
目から鱗の情報が満載です。
<印象に残った一文>
「生きていたくなる世の中」
歴史を動かした「大いなる嫉妬」にまつわる古今東西のエピソード
目次は次の通りです。
序章 ねたみとそねみが歴史を変える
第1章 臣下を認められない君主
第2章 烈女の一念、男を殺す
第3章 熾烈なライヴァル関係
第4章 主人の恩寵がもたらすもの
第5章 学者世界の憂鬱
第6章 天才の迂闊、秀才の周到
第7章 独裁者の業
第8章 兄弟だからこそ
第9章 相容れない者たち
終章 嫉妬されなかった男
喜怒哀楽とともに、誰しも無縁ではいられない感情「嫉妬」。
時に可愛らしくさえある女性のねたみに対し、本当に恐ろしいのは男たちのそねみである。
妨害、追放、殺戮...。
あの英雄を、名君を、天才学者を、独裁者をも苦しめ惑わせた、亡国の激情とは。
歴史を動かした「大いなる嫉妬」にまつわる古今東西のエピソードを通じて、世界史を読み直す。
いろいろな気付きを与えてくれます。
<印象に残った一文>
「大事なことは人を言葉で刺激しないことである。」
スペイン発「もうひとつの世界」への道
目次は次の通りです。
I 「変革」を担う市民
1 「怒れる者たち」の今 立ち上がる女性たち/変革は「通り」と「議会」で/市民参加型予算/住民第一の市政/市民政党ポデモスの試練
2 わが町を変える
われらが町議会議員の闘い/「社会変革」を目指す市民組織
【コラム】 日本の大学生、市民政党メホレモスと出会う
II 補完通貨が生む「つながり」
1 人をつなぐ「時間銀行」
時間銀行全国大会/難民と連帯する/異なる世代をつなぐ/若きフリーランス・起業家をつなぐ
2 つながりで問題解決
一石四鳥の地域通貨「ラ・モラ」/「ティエネス・サル(お塩、ある)?」
3 世界とつながる
補完通貨国際会議/時間銀行の世界ネットワーク
【コラム】 スペイン人と訪ねた日本の時間銀行「ナルク」
III 社会的連帯経済の豊かさ
1 拡がる労働者協同組合
障がいを持つ仲間とつくるワイン&オリーブオイル/コラボが楽しい学校/協同組合を支える法律事務所/公平で持続可能なエネルギー利用を提案
【コラム】 日本にも「労働者協同組合法」を
2 「経済界の常識」を変える協同組合
市民の再生可能エネルギー全国ネット/市民の携帯電話通信組合/「混合協同組合」の書店
3 つながる協同組合・社会的企業・行政・大学
サンツ協同組合ツアー/つながる社会的連帯経済の主人公たち/サラゴサ大学の「社会的経済研究所」/社会的経済スペイン企業連合
【コラム】 ワーカーズコープの大学寄附講座
IV 多様性を豊かさに変える
1 ともに生きる社会を育む公教育
すべての子どもに教育を/異なる者たちが集い、学ぶ
2 希望と生きがいは多様性の中に
皆で築く第二の人生/誰もが活きる場所/狂気が歓待される場
おわりに──つながりで築く「もうひとつの世界」
本書に登場する主な市民政党・組織、政策プログラム、補完通貨、社会的連帯経済関係の組織・団体のウェブサイト
格差と少子高齢化に苦しむ日本社会にとり、経済危機や高失業率に抗して「つながり(連帯)」をテコに社会変革に挑むスペインの人々はまぶしい。
市民政党の流れを汲む行政、ひとをつなぐ「時間銀行」のユニークな展開、職場や学校に広がる、多様な人と生きるための仕組み??
好評『ルポ 雇用なしで生きる』につづく現地報告はいろいろな気付きを与えてくれます。
<印象に残った一文>
「生物は、種の多様性を保つことによって、絶滅を逃れ、自らの存在を保障してきた。」
コロナウイルス時代の文学
目次は次の通りです。
地に足を着けたままで
おたくの午後
感染症の数学
アールノート
このまともじゃない非線形の世界で
流行を止める
最善を望む
流行を本当に止める
慎重さの数学
手足口病
隔離生活のジレンマ
運命論への反論
もう一度。運命論への反論
誰もひとつの島ではない
飛ぶ
カオス
市場にて
スーパーマーケットにて
引っ越し
あまりにたやすい予言
パラドックス
寄生細菌
専門家
外国のグローバル企業
万里の長城
パン神
日々を数える
2020年2月から3月のイタリア、ローマ。
200万部のベストセラーと物理学博士号をもつ小説家、パオロ・ジョルダーノにもたらされた空白は、1冊の傑作を生みだした。
生まれもった科学的な姿勢と、全世界的な抑圧の中の静かな情熱が綾をなす、私たちがこれから生きなくてはならない、コロナウイルス時代の文学。
今後の自分の在り方を考えるうえで参考になる書です。
<印象に残った一文>
「私たちが今のような生活を続けている限りは、COVID・19は流行が終息したとしても、必ず新しい感染症の流行が何度も訪れるだろう。」
日中交渉秘史
目次は次の通りです。
第一章 江鬮眞比古の手記
第二章 戦前・戦後の江鬮の足跡
第三章 萬煕と中川太郎ーー江鬮と中国人脈
第四章 中国国連加盟の裏側で始まった交渉
第五章 周恩来への親書を託した人物ーー「葉桐春」と「黄志文」の謎
第六章 最後に残された条件 ?日華平和条約の破棄?
第七章 次期政権をめぐる政局ーー親書をためらう佐藤
第八章 膠着状態のなかで
第九章 極秘交渉の結末
終 章 残された疑問
エピローグ 江鬮眞比古とは何者だったのか
1972年、田中角栄によって実現した日中国交正常化。
「99%までは、佐藤栄作の手で解決済みであったーー」
謎の言葉を残して戦後史の闇に消えた、密使・江鬮眞比古(えぐちまひこ)の実像に迫る書です。
目から鱗の情報が満載です。
<印象に残った一文>
「日中国交回復問題の99%までは、佐藤総理の手で解決済みであった。」
アメリカ社会に深く根付いていくユダヤ人社会を描く
目次は次の通りです。
迫害を逃れてーナチズムの登場
第二次世界大戦ー破局と再生
在米ユダヤ人社会のシオニズム
イスラエルの誕生
冷戦から麗しの時代へ
民主的多元主義の勝利
ユダヤ人国家との関係
アメリカ文化に対するユダヤ人のインパクト
アメリカの我が家
遠地点の民族性
再び約束の地
ディアスポラと郷土ー認識の危機
差別・偏見、そしてアイデンティティの危機とも闘いながら、様々な分野でユダヤ人社会が上昇していくなかで、
ナチズムの台頭、ソ連系ユダヤ人受け入れの問題、戦後のシオニズムとイスラエルの誕生などをへてアメリカ社会に深く根付いていくユダヤ人社会を描く書です。
目から鱗の情報が満載です。
<印象に残った一文>
「イスラエルとアメリカの二つの社会で世界のユダヤ人口の83.7%を占める。」
日韓問題を、「他者との出会い方」という視点から考え直す画期的な一冊
目次は次の通りです。
第1章 うたうナショナリズム
(「鉄杭」事件を考える/破壊と喪失の間ー旧朝鮮総督府庁舎の取り壊し ほか)
第2章 侵略する日本と利己的な日本人
(「日本文化は卑しい」/「日本の謝罪」をめぐって ほか)
第3章 表象としての日本人
(日本人と創造性/日本は「刀の国」か ほか)
第4章 ナショナリズムとは何か
(拡張主義のナショナリズム/文学とナショナリズム ほか)
「日本」を通してナショナリズムが本格的に台頭し始めた一九九〇年代の韓国を冷静に鋭く分析した作品。
反日や嫌韓の論議が騒がしい近年、ベストセラー『帝国の慰安婦』の著者が、二〇年前に韓国で刊行した原本に「今」を問いなおす日本語版序文を新たに入れて文庫化。
日韓問題を、「他者との出会い方」という視点から考え直す画期的な一冊です。
今後の潮流を読むうえで参考になります。
<印象に残った一文>
「私が学んだ日本と私の前に存在する日本とが異なる。」