社会・政治: 2021年11月アーカイブ
公器としてのメディアの責任をも考える
政治記者50年、現場からの報告
金権政治脱却を期した1990年代以来の「政治改革」により、政治のあり方が大きく変貌した中で、劣化・変質してしまったものは何か?
「政治主導」と「長期政権」の下で、"公"の緊張感を喪失した政治家、行政の根幹を支える公文書の破棄・改竄に手を染める官僚、さらに、ネットを通じてフェイクニュースがあふれる今、
公器としてのメディアの責任をも考える。
いろいろな気付きを与えてくれます。
<印象に残った一文>
「政治の理解は人間を理解することから」
高齢労働者関連の法改正も踏まえて解説
目次は次の通りです。
第1章 定年後再雇用者の労務管理の歴史と現行制度
1.定年後再雇用と日本の雇用慣行
2.日本の定年制度の歴史
3.定年後再雇用者の労務管理と密接に関連する現行の法制度の解説
4.現行の再雇用制度の問題点
5.長澤運輸事件最高裁判決
第2章 激変する高年齢労働者関連の法制度
1.令和2年通常国会における高年齢労働者に関する法改正
2.令和2年通常国会改正内容のまとめ
第3章 同一労働同一賃金と定年後再雇用者
1.同一労働同一賃金とは
2.同一労働同一賃金に反した場合のリスク
3.日本版同一労働同一賃金における正規と非正規
4.均等待遇と均衡待遇
5.同一労働同一賃金ガイドライン
6.同一労働同一賃金をめぐる最高裁判例
7.まとめ
第4章 定年後再雇用者のこれからの労務管理
1.定年後再雇用者のこれからの労務管理を考える
2.会社の方針決定と考慮すべき事項
3.会社の方針の決定
4.人事制度ごとの課題1 - 一国二制度型雇用と同一労働同一賃金
5.人事制度ごとの課題2 -制度統一と同一労働同一賃金
6.方針に基づく具体的な対応例
第5章 定年後再雇用者と70歳までの就業確保
1.同一労働同一賃金の次は70歳までの就業確保
2.高年齢者就業確保措置と高年齢者雇用確保措置
3.高年齢者就業確保措置の詳細
4.70歳までの雇用等に向けて
「定年後に再雇用した労働者の賃金を大幅に引き下げる」という雇用慣行の見直しをいかに進めるか
ー定年前と変わらない貢献を求めるか否かの方針によって変わる労働条件と人事制度について、高齢労働者関連の法改正も踏まえて解説。
今後の潮流を読む上で参考になる書です。
<印象に残った一文>
「日本における同一労働同一賃金は、正規と非正規の格差是正を目的とするものである一方、定年後に再雇用された労働者の多くもまた、非正規労働者となることが多い。」
健全な懐疑の目を養う
目次は次の通りです。
第1章 まずは控え目に方法論を
第2章 社会研究における理論の功罪
第3章 因果推論との向き合い方
第4章 曖昧な心理は理論化できるか
第5章 歴史は重要だ(History Matters)ということ
第6章 社会研究とリベラル・デモクラシー
私たちが暮らす経済社会ー経済的な関係が深く染みこんだ社会とどうつき合うべきか。
その仕組みを知り、そこで起こる問題解決のために必要なこととは。
データの重要性と限界、理論の功罪、因果推論の効果と弱点から、人間心理を扱う難しさ、歴史に学ぶ意義と注意点、政治との距離感まで、経済社会について学ぶためのヒントに満ちた一冊。
溢れる情報に「健全な懐疑の目」で接し、社会を少しでも良くしたい全ての人々へ。
いろいろな気付きを与えてくれます。
<印象に残った一文>
「すべてを正確に知ることのできない我々人間にとって、パッチワークを重ねながら問題解決に当たるよりほかはない。」
第52回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作品
目次は次の通りです。
序章 平成の華
第一章 「芦屋令嬢」
第二章 カイロ大学への留学
第三章 虚飾の階段
第四章 政界のチアリーダー
第五章 大臣の椅子
第六章 復讐
第七章 イカロスの翼
終章 小池百合子という深淵
コロナに脅かされる首都・東京の命運を担う政治家・小池百合子。
女性初の都知事であり、次の総理候補との呼び声も高い。
しかし、われわれは、彼女のことをどれだけ知っているのだろうか。
「芦屋令嬢」育ち、謎多きカイロ時代、キャスターから政治の道へーー
常に「風」を巻き起こしながら、権力の頂点を目指す彼女。
今まで明かされることのなかったその数奇な半生を、
三年半の歳月を費やした綿密な取材のもと描き切る。
小池百合子氏の実態に迫る書です。
<印象に残った一文>
「何でも作ってしまう人だから。自分の都合のいいように空想なのか、夢なのか。それすら、さっぱりわからない。彼女は白昼夢の夢の中に生きている。願望は彼女にとって事実と一緒。彼女が生む出す蜃気楼。」
中国共産党の仕掛ける保守分裂と選挙介入
目次は次の通りです。
第1章 私が巻き込まれた「陰謀論者」との攻防
第2章 人知れず敵を破壊するハイブリッド戦争
第3章 2021年9月、日本を襲う危機
第4章 中国のハイブリッド戦争・日本防衛へのシナリオ
「超限戦」の脅威!
中国が操る言論テロをどう防ぐか。
進行する自民党政権潰し!
サイバー攻撃や影響力工作で、
ばら撒かれる「情報ウイルス」。
日本を守る大逆転の方策はこれだ!
今後の潮流を読む上で参考になる書です。
<印象に残った一文>
「国家、革命、軍隊というものは全て心理的現象である。」
コロナ禍で始まった15回のゼミ
目次は次の通りです。
はじめにー「学問への扉」をきっかけに
序章 仲野ゼミのテーマー学び方がわかれば怖いものなし
第1章 本番開始!-自分の「考え」をレベルアップする 第一回、第二回授業
第2章 最低限のノウハウ1-「科学的な考え方」を伝授 第三回授業
第3章 最低限のノウハウ2-論文とプレゼンの方法論 第三回授業
第4章 実践編 初めての個人論文ー欠点を見つける秘訣 第四回~第六回授業
第5章 実践編 改善した個人論文ー整理して伝え方を変える 第七回、第八回授業
第6章 実践編 グループで作る論文ー正解のないテーマをどう料理!? 第九回~第十四回授業
第7章 授業終了ーみんなの感想、ちょっと自画自賛、そして最後の指導
おわりにーみんなからの言葉、みんなへの言葉
おもしろくて説得力抜群!「仲野先生の模擬プレゼン」も初公開
お笑い芸人で小説家の又吉直樹さんの、世の中の不思議を探る教養バラエティ「ヘウレーカ」で、たびたび招かれるのが仲野先生。
専門は「いろんな細胞はどうやってできてくるのだろうか」学。ベストセラー『こわいもの知らずの病理学講義 』の著者でもあります。
ご当人は「めざすはお笑い系研究者」と述べていますが、ノーベル賞を受賞した本庶先生の愛弟子としても有名。
その仲野先生自らが実践してきたプレゼンや論文の作り方を通し、「学び方を身につける」方法がわかります。
「学び方を知っている」はAIに負けない一生の武器でしょう。
さらに、大学1年生14人に行った授業では、実践のなかで学びの頂点である「発想」や「考える」技術が身につきます。
これもまた、生きるために欠かせない一生使える力。
コロナ禍で始まった15回のゼミ。
オンラインでつながった学生14人が、知的成長を遂げていく要因も見えてくるでしょう。
<印象に残った一文>
「教育とは学校で学んだことをすべて忘れた後に残るものをいう」
東ドイツの物理学者がヨーロッパの母になるまで
目次は次の通りです。
メルケルは去っていく
アンゲラのエゴはどこに?
独特のライトブルー
故郷テンプリンとNATOの町ブリュッセル
ミス・カスナーからドクトル・メルケルへ
政治の世界へ
バルト海の修業
メルケルの小屋
ブロイエルさんのお茶の時間
シリアルキラー物語ー蹴落とされた男たち
ガールズ・キャンプ
首相官邸の三人の女性たち
グローバル・ムッティ(お母さん)
メルケルと四人のフランス大統領
二〇一六年、annus(アヌス) horribilis(ホリビリス)(ひどい年)
最後のメルケル
マクロン語る
「幸福なドイツ」の首相
Tsch¨uss(バイバイ)メルケル
東西冷戦下の東ドイツで物理学者として出発し、その後、ドイツ政界の権力闘争を勝ち上がり、さらにヨーロッパの盟主として長きにわたり存在感を示し続けたアンゲラ・メルケル。
信仰と科学、「女帝」と「母(Mutti)」、マキャベリズムとリゴリズム...、さまざまな側面が共存するその多面的な半生を、シモーヌ・ヴェイユ賞を受賞したフランス人ジャーナリストが、多くの関係者の証言とともに、圧巻の筆致で描いた本格評伝。
メルケル氏の実像に迫る書です。
<印象に残った一文>
「EUの将来の方がブレグジットより大事です。」
コロナワクチン解説書の「決定版」
目次は次の通りです。
プロローグ 新型コロナウイルスはただの風邪ではない
第1章 ワクチンは本当に効くのか?
第2章 ワクチンは本当に安全か?
第3章 ワクチンはなぜ効くのか?
第4章 ワクチン接種で将来不利益を被ることはないのか?
第5章 平穏な日常はいつ戻ってくるのか?
第6章 新型コロナウイルスの情報リテラシー
第7章 「嫌ワクチン本」を検証する
第8章 新型コロナウイルス感染症の新たな治療法、そして未来
数年後に悪影響や副作用は出ない?
変異株の感染を防げる?ワクチン以外の薬はないの?
一生打ち続けないといけない?etc.
免疫学の第一人者が、全ての疑問に答える。
コロナワクチン解説書の「決定版」がついに登場!
いろいろな気付きを与えてくれます。
<印象に残った一文>
「油断してはいけませんが、冷静さを失わず、科学的なエビデンスに基づいた適切なアプローチを続けていけば、いずれ新型コロナウイルスは遅るるに足らず、ということになるでしょう。」
暗闘のクロニクル
目次は次の通りです。
序章 毒が回った政権
第1章 黒川と林、そして稲田
第2章 16年夏ーー事務次官人事への介入
第3章 17年夏の陣ーー黒川続投
第4章 17年冬の陣ーー3度目の正直を拒んだ上川法相
第5章 官邸の守護神の実像
第6章 苦肉の策
第7章 河井捜査とコロナ禍騒動
第8章 法務・検察の迷走
第9章 「決着」と「総括」
2016年夏に勃発した官邸vs.
検察庁の人事抗争から、2020年「定年延長」騒動にいたる暗闘の裏側を、数々のスクープを放った検察取材の第一人者が極秘情報を駆使して描き出す。
政治の内容が見えてくる書です。
<印象に残った一文>
「検察は、大蔵省を中核とする官僚中心の護送船団方体制の守り本尊だった。」