文学・評論: 2008年3月アーカイブ

日本語表現を考える

日本語のゆくえ(吉本隆明著)
<光文社>定価1,500円+税

目次は次の通りです。

第1章 芸術言語論の入口
(芸術言語論までの道のり/表現転移論のポイント ほか)

第2章 芸術的価値の問題
(価値論とはなにか/芸術言語の価値について ほか)

第3章 共同幻想論のゆくえ
(国家とはなにか/「人間」を捨象した「政治と文学」論 ほか)

第4章 神話と歌謡
(神話と朝廷/天皇制はどこへゆくか ほか)

第5章 若い詩人たちの詩
(若手詩人の詩は「神話」に使えない/「無」に塗りつぶされた詩 ほか)

神話の時代から現代へまでの
日本語表現を考える本です。



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漱石を探る

良寛の生き方と晩年の漱石(安田未知夫著)
<幻冬舎ルネッサンス>定価1,200円+税

目次は次の通りです。


序章 「漱石の『則天去私』と良寛」
第1章 良寛の生き方
(良寛略伝/良寛の父母/栄蔵という人/栄蔵の家出/出家から帰郷まで/良寛の悟り/帰郷後の生活)

第2章 良寛と漱石
(良寛と漱石の考え方の相似点/漱石と良寛の書、良寛詩集)

第3章 晩年の漱石―漱石の「則天去私」
(いろいろな「則天去私」論/「則天去私」とは何か?/文学の方法としての「則天去私」/「悟りの境地」としての「則天去私」)

芸術上の『則天去私』から人生観の『則天去私』へのあゆみ。
そこに良寛の思想と生き様があったのです。

夏目漱石『則天去私』研究に欠かせない一書です。

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あの名場面をもう一度

「徹子の部屋」の30年(「徹子の部屋」制作委員会編)
<講談社>定価1,905円+税

ペ・ヨンジュンさんに会いに韓国へ
30周年特別番組
100歳まで!30年を迎えますますパワーアップ!

30周年記念コンサート
「徹子の部屋」展大盛況
第1回1976年2月2日の意外?なスタート

あのスーパースター、あの場面この一言
「え?そんなことが?」びっくりエピソード集
30年で最高視聴率の理由

戦争体験を語り継ぐ
上京1週間で帰りたくなった?〔ほか〕


8000回を超えるインタビュー番組「徹子の部屋」ですが、
何と開始から30年で、ゲストは4000組にのぼるそうです。
しかも徹子さんは皆勤賞というからすごいものです。

テレビの歴史に燦然と輝く人気&長寿番組の秘密を探る本です。


徹子さんのコスプレ写真もお宝ものです。

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中村江里子さんの素顔

中村江里子の毎日のパリ(中村江里子著)
<KKベストセラーズ>定価1,500円+税

目次は次の通りです。


秋の章 Chapitre d’Automne
(バリ大好き!ナツエの幼稚園入園 ほか)

冬の章 Chapitre d’Hiver
(君島十和子さんの美しさと強さに学ぶこと/クリスマス前の『エルメス』で幸せ気分に ほか)

春の章 Chapitre de Printemp
s(…そして出産/賑やかなフランスの産院 ほか)

夏の章 Capitre d’´Et´e
(『グラスオール』、本当に愛用しています/子どもをおいて久々に夜遊び!? ほか)

ジャムとバターのタルティーヌ、マルシェの元気な野菜、
子ども服のキュートなパリコレ、産院で白ワイン等々。

おすすめ美容サロン、ショップ、パリに必ず買って帰る、
日本のお土産も紹介してあります。

日本とは違った著者の素顔を垣間見ることのできる本です。

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文章に関しての古典

文章読本(谷崎潤一郎著)
<中央文庫>定価540円+税

目次は次の通りです。

1 文章とは何か
(言語と文章/実用的な文章と芸術的な文章 ほか)

2 文章の上達法
(文法に囚われないこと/感覚を研くこと)

3 文章の要素
(文章の要素に六つあること/用語について ほか)

文章に関しての古典です。

ちょっと課多摩の内容ですが。
文章に興味をお持ちの方には必読書です。


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モバゲー小説大賞ゴマブックス賞受賞作の下巻

私!買います!下(佐倉硯著)
<ゴマブックス>定価1,000円+税

彼女の父親から借金のカタに真織を買い取った財閥御曹司、緒凛。
タイムリミットは4ヶ月。

それが、真織の父と緒凛が交わした約束でした。
真織に「好き」と言わせなければ離れ離れになる。
焦る緒凛は…!?

モバゲー小説大賞ゴマブックス賞受賞作の下巻です。


意外な結末には驚きですが、
理屈抜きで楽しめる本です。


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モバゲー小説大賞ゴマブックス賞受賞作


私!買います!上(佐倉硯著)
<ゴマブックス>定価1,000円+税

父の借金を返済するため、けなげに働く貧乏女子高生・真織。
セクハラ&オレ様なイケメン財閥御曹司に売り飛ばされた真織は決意します。

自分の力で「自分自身」を、御曹司から買い戻すことを。

モバゲー小説大賞ゴマブックス賞受賞作です。

とにかくはまってしまう本です。
読み始めると下巻も気になってしまいますよ。


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写真家と社会学者の対話

魂との出会い(大石芳野・鶴見和子著)
<藤原書店>定価3,000円+税

パプア・ニューギニア、カンボジア、沖縄、アフガニスタン…。
人びとの魂の奥底から湧き出るものに迫る大石芳野の写真の秘密とは?

フォトジャーナリズムの第一人者と世界的社会学者とが
徹底対話します。
珠玉の作品60点も収録してあります。

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禁断の極私小説

インモラル(杉本彩著)
<新潮文庫>定価362円+税

目次は次の通りです。

1) インモラル
2) ボンテージ

3) ロストバージン
4) セックスレス
5) フリーダム

離婚はモラルからの解放。
自由になった私の中で、
淫らで貪欲な生き物が目覚める。

SM、ボンデージ、調教等未知の快感に慄きながら私は変わる。
もう男に心を囚われることなく、ただ官能の虜となりたい。
背徳の歓びが私を震わせる。

処女喪失に始まる性体験を、
赤裸々に綴った禁断の極私小説です。


思わず著者の実体験かと思わせる描写は、
著者の才能の豊かさを感じさせます。


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豊かさを「発見する」レトリック読本

レトリックのすすめ(野内良三著)
<大修館書店>定価1,500円+税

目次は次の通りです。


第1部 視点の定位
(誇張する/喩える/対照する/ほのめかす/ぼかす)

第2部 文体的処置
(繰り返す/追加する/省略する/移動する)

第3部 読者への働きかけ
(呼びかける/驚かす/引用する)

カレーの辛さを表現するのに、
「口中はヨウコウロのごとくなり…」などと言えば、
大げさなようでも辛さの感覚は効果的に伝わります。

このように誇張や喩えを駆使して
読み手の想像力を刺激するのがレトリックの力です。

そのダイナミズムを究明すべく、
清少納言から村上春樹まで、
古今の名文を卓抜なセンスで俎上にのせ、
そこに見られるレトリックの使われ方を解明します。

作者の脈動がいかに読者に共振して伝わるか、
その不思議に迫る。日本語表現の奥深い
豊かさを「発見する」レトリック読本です。

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