文学・評論: 2008年6月アーカイブ
「本の雑誌」年間ベスト1に輝いた傑作
流星ワゴン(重松清著)
<講談社文庫>定価695円+税
死んじゃってもいいかなあ、もう…。
38歳・秋。
その夜、僕は、5年前に交通事故死した父子の乗る不思議なワゴンに拾われた。
そして自分と同い歳の父親に出逢った。
時空を超えてワゴンがめぐる、人生の岐路になった場所への旅。
やり直しは、叶えられるのか?
「本の雑誌」年間ベスト1に輝いた傑作です。
読み終わった後に何となく切なさが残る本です。
日本人に伝え残したいこと
情緒と日本人(岡潔著)
<PHP>定価1,000円+税
目次は次の通りです。
第1章 情緒と日本人
第2章 日本民族
第3章 数学と芸術と文学と
第4章 教育
付章 松下幸之助との対話
世界的数学者にして憂国のエッセイストが
日本人に伝え残したいことを語ります。
狐狸庵笑撃の告白本
落第坊主の履歴書(遠藤周作著)
<文春文庫>定価400円+税
目次は次の通りです。
私の履歴書(初恋
成績表
映画狂
眼にみえぬ力
戦争が終わって ほか)
履歴書補足(一所懸命になると
兄弟
狐狸庵動物記 ほか)
先輩・友人のこと(堀辰雄氏のパイプ
吉川英治氏のこと
原民喜と夢の少女
よき先輩梅崎氏
阿川弘之氏の巻
村松剛氏の巻 ほか)
狐狸庵笑撃の告白本です。
奇想天外な生涯は著者らしいと感じさせる本です。
ランボー最後の戦い
ランボー最後の戦場(シルベスター・スタローン他)
<早川書房>定価667円+税
軍事政権の弾圧を受け、
虐殺の脅威にさらされているミャンマーの少数民族カレン族。
彼らの村に医療援助をすべく潜入したキリスト教団体のアメリカ人たちが、
軍に拉致されてしまいます。
政治的配慮から表立った救援は望めず、
教会関係者たちは救出のため傭兵部隊を現地のジャングルへ送りこみます。
歴戦のくせ者を集めたメンバーのなかにはもちろんランボーがいます。
多くの戦場を生き抜いてきたジョン・ランボーが、
最後の戦いに挑みます!
ちょっと残酷シーンが多い気がしますが、
やっぱりランボーという気がする作品です。
風俗業界の闇に挑んだサスペンス書
黒い太陽(新堂冬樹著)
<祥伝社>定価2,100円+税
キャバクラに勤める新人黒服の立花は「風俗王」藤堂社長に見込まれ、
幹部研修で辣腕ホール長の長瀬と出会います。
若きカリスマ・ホール長に刺激を受けた立花はその世界の魅力に取り憑かれていくのです。
風俗業界の闇に挑んだサスペンス書です。
人間が変わっていく様をリアルに描いている本です。
とても分厚い本ですが、厚さを感じさせないほど面白いですよ!
ぜひお子さんとご一緒に!
あなたをずっとずっとあいしてる(宮西達也著)
<ポプラ社>定価1,200円+税
こころやさしいマイアサウラのおかあさんは、
あるひ、たまごをひとつひろいました。
じぶんのたまごといっしょに、たいせつにそだてていると、
うまれてきたのは何と!
たかが絵本ですが、とっても心に訴えかけてきます。
親御さんにはお子さんと一緒にぜひ読んで頂きたい絵本です。
もちろん我が家でも読みました。
娘は喜んで、私は涙を流して。(笑)