文学・評論: 2008年12月アーカイブ
読売新聞「人生案内」より
家族のなかの弱者と強者(海原純子著)
<集英社>定価1,300円+税
目次は次の通りです。
家族とのかかわり
嫁姑問題
友人、知人とのかかわり
夫婦関係
あなたの周りの困った人たち
みんないろいろ悩んでいる
まわりは困った人たちばかり。
でも「正しい」のはあなただけ?
読売新聞の人生案内に寄せられたご相談と、
それに対する著者の返事をまとめた書です。
芸達者な心理学者がよみとく絶妙エッセイ
男よりテレビ、女よりテレビ(小倉千加子著)
<朝日新聞出版>定価1,600円+税
目次は次の通りです。
畏るべし、元女子アナの星・野際陽子!
女の子であることの根源的不安
日曜日の安心とタワシの法則
「渡る世間」は片付けられない
貧乏な素人より戦死する玄人へ
日本史を書き換えた男、語る
そんなに女に育ててほしいのか
「瑠璃の島」に見る優しいファシズム
収納の達人近藤典子さんのワザ
デキる女は「モテ髪」にしてもムダ〔ほか〕
テレビを熟読すれば、
日本社会がわかります。
「篤姫」は「あんみつ姫」なのか
「渡る世間は鬼ばかり」の長寿の秘密とは?
みのもんた、
エド・はるみ、
藤原紀香、
浅田真央、東
国原知事、
島田紳助
の正体を、
芸達者な心理学者がよみとく絶妙エッセイです。
ほんとうの環境問題
正義で地球は救えない(池田清彦+養老孟司著)
<新潮社>定価1,000円+税
目次は次の通りです。
1 ニセモノの環境問題
(「地球温暖化脅威論」こそ脅威/北海道洞爺湖サミットでわかったこと/日本にエネルギー戦略はあるか/生物多様性の保全という「正義」/人口―ほんとうにほんとうの環境問題)
2 人間と環境のあいだ
(ねじれた正義/人間は環境を乱暴に見ている/エネルギー問題のゆくえ/ほんとうの「エコ生活」とは)
あまりに無益な「CO2排出量削減」キャンペーン、
ひどく不合理な「自然の生態系保護」政策…。
「環境を守りましょう」という精神運動は、
どこまで暴走していくのか?
「ほんとうの環境問題」とは何かを考えるための一冊です。
アクリルの天使が教えてくれたこと
かぼ(石井裕之著)
<祥伝社>定価1,200円+税
目次は次の通りです。
第1章 松田純平
第2章 有馬達也
第3章 そして、かぼ
葛藤があるってことは、自由だってことなんだよ
自称天使の少年“かぼ”と出会って、
僕は本当の自分に気づきはじめた。
カリスマセラピストが魂をこめた、
心を揺さぶる感動ストーリーです。
読んでいるうちに心が澄んでくる感じがします。
ラスト部分は思わず涙してしまいました!
現代人に必読の書だと思います!!
亡国のメディア論
ジャーナリズム崩壊(上杉隆著)
<幻冬舎新書>定価740円+税
目次は次の通りです。
第1章 日本にジャーナリズムは存在するか?
(空想でしかない「客観報道」/メモ合わせ/自由な言論を許さないメディア/編集と経営/しばり、癒着)
第2章 お笑い記者クラブ
(笑われる日本人記者/メディア界のアパルトヘイト)
第3章 ジャーナリストの誇りと責任
(署名記事/実名報道/均一化したエリート記者たち)
第4章 記者クラブとは何か
(記者クラブの誕生/日米メディアをめぐる誤解/英訳・キシャクラブ/都庁記者クラブの場合)
第5章 健全なジャーナリズムとは
(アフガニスタン・ルール/過ちを認めない新聞/日本新聞協会の見解)
日本の新聞・テレビ記者たちが世界中で笑われています。
その象徴が日本にしかない「記者クラブ」制度なのです。
メモを互いに見せ合い同じカンニング記事を書く「メモ合わせ」、
担当政治家が出世すれば自分も出世する歪んだ構造、
権力におもねり掴んだ事実を報道しない体質。
もはや新聞・テレビは権力をチェックする立場と
国民に知らせる義務を放棄したも同然です。
恐いもの知らずのジャーナリストが
エリート意識にこりかたまった大マスコミの真実を明かす、
亡国のメディア論です。
当代最高の詩のスピリット
スウィートな群青の夢(田中庸介著)
<未知谷>定価2,000円+税
目次は次の通りです。
冷房病のひとに
アジアン・スイート
わけのわからないものとの闘い
すいか
光の谷
六月・ロック
昆布飴の夏
うどん
ナチュラル・ミネラル・ウォーター
本当は嘘です〔ほか〕
メランコリックなパラダイスを消し去って、
ぼくらは群青の夢を見る。
当代最高の詩のスピリットです。
育む、いたす、地域を創る
森の力(浜田久美子著)
<岩波新書>定価740円+税
目次は次の通りです。
1 育つ
(森の幼稚園は五感のゆりかご―感情を深くためるからだに/高校生、森の名人に出会う―「森の“聞き書き甲子園”」というチャンス)
2 つながる
(わが町で豊かに暮らし続けたい―森林セラピーで地域づくり/みんなで「森の健康診断」―人工林と森林ボランティア)
3 生み出す
(森の恵みを生かすビジネスを―森林バイオマスの可能性/森のプロを育てたい―「林業トレーナー」の挑戦)
4 引き継ぐ
(街と山をつなぐ大工たち―地域の材を使いたい/種をまく人たち―木を知る建築士を育てる)
森と人は、関わることで共に健やかになってゆくのです。
手入れ不足による人工林の荒廃や後継者難の林業など、
日本の森が抱える問題を越えて活路を見出そうとする人びとは、
森に何を見ているのか。
森の幼稚園、
森林セラピー、
地域材利用活動、
森林バイオマス、
木造建築技術の伝承…
森との新しい関わり方を実践する
現場からのレポートです。
10年後の日本はどうなっているのか
とんでもない時代(浅井隆著)
<第二海援隊>定価1,400円+税
目次は次の通りです。
プロローグ 一ユーロ=一〇〇〇円時代の到来
第1章 スーパーに二時間行列する時代がやって来る
第2章 今日はカラスか明日はスズメか
第3章 地震、竜巻、雨、オヤジ
第4章 日本はロシアのような国になる
第5章 パンデミックが世界を崩壊させる
第6章 もらった年金三〇〇万円がたったの三〇万円に
第7章 フェラーリかスズキの軽か
第8章 本当のサバイバル戦略
エピローグ 日本人よ野望を抱け!
著者が以前より警鐘を鳴らした
「六つの巨大リスク」
「巨大地震」
「インフレ」
「国家破産」
「世界大恐慌」
「大規模な気象変動」
「食糧危機と大規模紛争」
は残念ながらすべてにおいて的中、
もしくは前兆が現れ始めています。
いまや、地球による
「人類の振るい落とし」が
始まっているような気さえします。
これから始まる生き抜くことさえ大変な
「とんでもない時代」を知って、
早めに備えて下さい。
ちょっと極端な主張もありますが、
論理的には可能性もあります。
王宮人の苛烈な愛と涙の物語
テンペスト下(花風の巻)(池上永一著)
<角川書店>定価1,600円+税
黄昏の美しい王国にペリー来航。
近代化の波に立ち向かう宦官兼側室のまづる。
しかし破天荒な一人二役劇は突然幕を閉じる。
時代の変わり目を嵐(テンペスト)となって生き抜いた
王宮人の苛烈な愛と涙の物語です。
見せ場満載、桁外れの面白さ
テンペスト上(若夏(うりずん)の巻)(池上永一著)
<角川書店>定価1,600円+税
美と教養と見栄と意地が溢れる珊瑚礁の五百年王国は悩んでいた。
少女まづるは憧れの王府を救おうと宦官と偽り行政官になって大活躍。
しかし待ち受けていたのは島流しの刑だった。
見せ場満載、桁外れの面白さです!
帆帆子の日記
トンネルの向こうは、お花畑(浅見帆帆子著)
<廣済堂出版>定価1,200円+税
累計200万部突破のベストセラー
『あなたは絶対!運がいい』『わかった!運がよくなるコツ』
の原点ともいえる日記シリーズです。
明るく前向きな気持ちで
毎日を生き生きと楽しく綴った
読者に元気を与える一冊です。
『源氏物語』の入門書書
寂聴と読む源氏物語(瀬戸内寂聴著)
<講談社>定価1,429円+税
目次は次の通りです。
第1章 源氏物語が生まれるまで
第2章 源氏物語の魅力と紫式部
第3章 禁断の愛―藤壷
第4章 拒む女―空蝉
第5章 最も不幸だった女―紫の上
第6章 不美人の高貴さ―末摘花
第7章 自由な女―朧月夜
第8章 世話女房―花散里
第9章 母は強し―明石の君
源氏物語に登場する女君たちの愛と孤独を、
女のプライドという観点から
著者が新たに読み解きます。
作品誕生の時代背景も語られた、
『源氏物語』の入門書書です。