文学・評論: 2010年4月アーカイブ
舞台はウィンフィール王国
狼と香辛料10(支倉凍砂著)
<電撃文庫>定価550円+税
ケルーベでの騒動の後、
ロレンスたちが向かったのは、
海を渡った島国のウィンフィール王国。
目的地は、
『狼の骨』を持つというブロンデル大修道院です。
王国に着いたロレンスたちは、
羊毛取引で富裕なはずの修道院が経済的危機に陥っていると耳にします。
しかも、
世界最強と名高い経済同盟・ルウィック同盟が、
修道院の土地を狙って王国に進出してきたというのです。
不穏な情勢の中、
ロレンスたちは修道院へ近づく足がかりを作るため、
同盟の一員である商人ピアスキーに協力を依頼することになるのですが?
駆け引きの面白さがいかんなく表現されていて面白いですよ!
『対立の町』編完結。
狼と香辛料9(支倉凍砂著)
<電撃文庫>定価550円+税
土地を巡って北と南が対立する町ケルーベに、
伝説の海獣イッカクが陸揚げされます。
町の力関係をひっくり返しかねない価値を持ったイッカクの登場で、
ケルーベは俄かに騒がしくなります。
『狼の骨』の情報を集めるロレンスたちも、
不穏な空気を感じていました。
そんな中、イッカクの横取りを狙う女商人エーブは、
ローエン商業組合を抜けて自分のところへ来るようロレンスを誘います。
狼狽するロレンスのもとには、
さらにローエン商業組合からも協力要請の手紙が送られてきて!
ロレンスの出した答えとは?
その時ホロは?
いや~駆け引きを丁寧に描いていて
当事者にはなりたくありませんが
読んでいる分には面白いです!
読み始めたら止まらない!
1Q84 BOOK3(村上春樹著)
<新調社>定価1,900円+税
まだ読んでいない方のためにあえて目次は記載しません!(笑)
天吾と青豆に加えて
ある人物の動きがクローズアップされてきます。
妻が予約購入した翌日から私が横取りして読みましたが
どんどん物語の中に引き込まれていきました!
凄く深い意味を込めた作品だと思いますが
それだけに非常に頭を使ってしまいます。
この本は読み始めたら途中でやめることはできません!
しかも、この後の続編もありそうな予感がします!
とても摩訶不思議だけれど、
妙に現実離れしていないような感じを受ける作品です。
ますます盛り上がるホロとロレンスの旅路
狼と香辛料8(支倉凍砂著)
<電撃文庫>定価510円+税
ロレンスたちがローム川で耳にした、
『狼の足の骨』の噂。教会勢力は、
どうやらその骨を自らの権威誇示のために
利用しようとしているらしいのです。
自分と同じ類の狼のものかも知れないその骨を、
ホロが放っておけるはずもありません。
詳しい情報を得るために、
ロレンスたちは港町ケルーベで
女商人エーブを待ち伏せることにします。
ですがケルーベは、貿易の中心である三角洲を挟んで、
北と南が対立している訳有りの町だったのです。
放浪少年コルが旅の供に加わり、
ますます盛り上がるホロとロレンスの旅路です。
もう読むことをやめられません!(笑)
“色”のテーマ
狼と香辛料7(支倉凍砂著)
<電撃文庫>定価550円+税
目次は次の通りです。
少年と少女と白い花/林檎の赤、空の青/狼と琥珀色の憂鬱
リュビンハイゲンでの騒動が丸く収まったことを祝し、
ホロとロレンスはノーラと食事をしていました。
しかし、
体調を崩したホロは、
不覚にも宴会の最中に倒れてしまいます。
そんなホロを見て、
ロレンスは看病をしようとするのですが…?
シリーズ初のホロ視点で語られる書き下ろし
「狼と琥珀色の憂鬱」に加えて、
ロレンスと出会う前のホロの旅を描いた
「少年と少女と白い花」、
港町パッツィオでの二人の買い物風景「林檎の赤、空の青」など、
「電撃hp」に掲載され好評を博した2編を収録してあります。
いつもと違った感じになっていますが
これ又、新鮮で楽しめます!
船での旅の物語
狼と香辛料6(支倉凍砂著)
<電撃文庫>定価570円+税
ホロが口にした、旅の終わり。
ロレンスはそれを説き伏せ、
ヨイツまで共に旅を続けることを決めます。
二人は、エーブを追いかけてレノスの港から船で川を下ります。
途中、船が立ち寄った関所では、
厄介ごとに巻き込まれている様子の少年の姿があります。
ロレンスは、図らずもその少年・コルを助けることになります。
そして、訳ありらしいコルの故郷の話や、
船乗りたちの噂話を聞くうちに、
二人はヨイツに関する重要な言葉を耳にしてしまいます。
今後の旅が三人になるきっかけとなるお話です。
今回も面白いですよ~!
ますます絶好調のエポックファンタジー・第5弾!
狼と香辛料 5(支倉凍砂著)
<電撃文庫>定価590円+税
テレオの村を後にしたロレンスとホロは、
ホロの伝承が直接残るという町・レノスを訪れます。
ホロはのんびりとヨイツの手がかりを探したがりますが、
ロレンスは商売への好奇心を拭えないでいます。
そんな中、
ロレンスは宿屋で出会った商人から大きな儲け話を持ちかけられます。
それにはホロの協力が必要不可欠だったのです。
しかし、
その商売の方法がとんでもないもので――。
毛皮と材木の町・レノスを舞台に、
2人の関係に大きな転機が訪れるます。
本当によく考えられた作品だと思います。
もう読み始めたら止まりません!(笑)