文学・評論: 2015年4月アーカイブ

古文入門書

目次は次のとおりです。

秋の田のかりほの庵の苫をあらみわが衣手は露にぬれつつ(天智天皇)/春すぎて夏来にけらし白妙の衣ほすてふ天の香具山(持統天皇)/あしひきの山鳥の尾のしだり尾のながながしよをひとりかも寝む(柿本人麻呂)/田子の浦にうちいでて見れば白妙の富士の高嶺に雪はふりつつ(山部赤人)/奥山にもみぢふみわけなく鹿の声聞くときぞ秋はかなしき(猿丸大夫)/かささぎの渡せる橋におく霜の白きを見れば夜ぞふけにける(中納言家持)/天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山にいでし月かも(安倍仲麿)/わが庵は都のたつみしかぞすむ世をうぢ山と人はいふなり(喜撰法師)/花の色はうつりにけりないたづらにわが身よにふるながめせしまに(小野小町)/これやこの行くも帰るもわかれては知るも知らぬもあふ坂の関(蝉丸)〔ほか〕

現代語訳と易しい語句説明、
そして歴史的背景や古文の読み方、
楽しみ方も根本から学べる「解説」と「余録」つき。
遊びながら、寄り道しながら、
子どもたちが自ら学ぶ力を養うという、
受験教育とは一見対極にある方法をとりながら、
灘校を第一級の進学校になるまで導いた、
その授業とはいったいどんなものだったのか?
橋本流教育実践が凝縮された、古文入門書です。
中三の娘も学校の百人一首大会準備に役立ったようです。

私のサイトです。
よろしければご覧下さい。

愛と感動の塾ミステリー

進学塾に通う小学6年の女子が誘拐された。
犯人の要求は、なんと身代金5千円!
しかもすべて1円玉で用意せよ、って…。
5人の講師は、少女を、塾を、救えるのか!?
『浜村渚の計算ノート』シリーズの著者がおくる、
愛と感動の塾ミステリー。
楽しみながら学べる本です。

私のサイトです。
よろしければご覧下さい。

“いろ”をテーマにした20の短歌とショートストーリー

目次は次のとおりです。

pink
light blue
orange/blue

green
black
yellow

red
silver
light purple

white
yellowish green
gray

brown
cream
pastel pink

bordeaux
navy
purple
gold

片思いも、未練も、別れも、出会いも新たな一歩も…
いろんな女の子の想いを綴った一冊です。
恋って楽しいだけじゃない。
残酷なことだってたくさんある。
でも恋をしていたい。
またしたくなる。
“いろ”をテーマにした20の短歌とショートストーリー。
面白い切り口の本です。

<印象に残った一文>
「普通と違うことが重要」

私のサイトです。
よろしければご覧下さい。

妻・河野裕子闘病の十年

目次は次のとおりです。

私はここよ吊り橋ぢやない
ああ寒いわたしの左側に居てほしい
茶を飲ませ別れ来しことわれを救える

助手席にいるのはいつも君だった
夫ならば庇つて欲しかつた医学書閉ぢて
私は妻だつたのよ触れられもせず

あの時の壊れたわたしを抱きしめて
東京に娘が生きてゐることの
いよいよ来ましたかと

一日が過ぎれば一日減つてゆく
歌は遺り歌に私は泣くだらう
つひにはあなたひとりを数ふ


その時、夫は妻を抱きしめるしかなかった。
歌人永田和宏の妻であり、
戦後を代表する女流歌人・河野裕子が、
突然、乳がんの宣告を受けた。
闘病生活を家族で支え合い、
恢復に向いつつも、
妻は過剰な服薬のため精神的に不安定になってゆく。
凄絶な日々に懊悩し葛藤する夫。
そして、がんの再発…。
発病から最期の日まで、
限りある命と向き合いながら歌を詠み続けた夫婦の愛の物語。
第29回講談社エッセイ賞受賞作品です。
読んでいるうちに亡き妻のことを思い出しました。
実体験者にしかわからない著者の気持ち、痛いほどわかります。
なんとも切ない書です。

私のサイトです。
よろしければご覧下さい。

このアーカイブについて

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

Powered by Movable Type 7.0.1